出版社内容情報
むかしの人は、さえずる鳥や空を飛ぶ鳥を見て、何を感じたのでしょう。服や家や道具、歌や踊りなど、身のまわりの色々な物や行動が、実は鳥からの影響だったかも…?絵本作家にして鳥の巣研究家である著者のユニークな絵本。
内容説明
鳥は、わたしたちの先生だった…!絵本作家にして鳥の巣研究家である著者のユニークな文化人類学入門えほん。
著者等紹介
鈴木まもる[スズキマモル]
1952年、東京生まれ。東京藝術大学中退。伊豆の山の中で暮らし、絵本を描きながら、鳥の巣の研究・収集、鳥の巣の展覧会を続ける。『ぼくの鳥の巣絵日記』(偕成社)で講談社出版文化賞絵本賞、『ニワシドリのひみつ』(岩崎書店)で産経児童出版文化賞JR賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
106
大昔の人間が、鳥の巣を見て真似て家を作った、ということもあるかもしれない。 アフリカではそういう民話も伝わってるし2024/08/16
yomineko@ヴィタリにゃん
64
読み友様からのご紹介本です📚スマホ、テレビ、ラジオ、そして本さえなかった大昔の人々は何から生活の知恵を学んだり、情報を得たりしていたのでしょうか。それは自然。特に鳥たちはたくさんの事を教えてくれました。鳥の巣作りを見て、人間は家を作る。そして、鳥が大空を羽ばたくのにヒントを得て作られたのが飛行機。でも鳥の様に自由自在に飛べず、機器がないと方向も分かりません。まだまだ人間は自然には勝てないのです。自然を畏怖し、尊敬して共生したいですね😊絵も非常に美しい絵本でした(#^.^#)2024/10/02
ちえ
31
絵本作家で鳥の巣研究家の鈴木まもるさんの絵本。人類の進化の過程で鳥から沢山の事を教えられたかもしれない、という仮定が面白くてわくわくしながら読んだ。確かに暦のなかった時代認知症人類は鳥の囀りで春を知ったかもしれないなー。今でもここでは〈カッコーが鳴き出したら何を蒔いても良い〉と言うし。最近は朝、鳥たちの囀りが賑やかだし🐦2024/06/30
k sato
28
鳥類は人類の師。鳥絵本作家・鈴木まもる氏の新作。人類の祖先は自然から学び衣食住を獲得したのではないか。鈴木氏は、とりわけ鳥類に着目している。衣食住は人脳による発明ではなく、鳥類の生き方に学び模倣したとする仮説は新鮮である。暦のなかった人類は鳥の囀りで春を知り、鳥の嘴から槍を想像し、鳥の巣をヒントに住居を構え、求愛する様子から踊りや歌に興じた。そして、文明は空を飛んだ。たしかに、今年も鶯の鳴き声を心待ちにしていた。「自然は教師である」と謙虚になれば、人類の自然に対する破壊行為は止められるかもしれない。2024/04/25
ケ・セラ・セラ
23
何もない時代、古代の人々は季節ごとに咲く花や、空飛ぶ鳥たちを見て過ごしていたことでしょう。鳥の囀りを聞き声を交わし、鳥が獲物を捕らえ食べる様子から道具を作り、鳥の巣を見て家を作るようになったのかもしれません。鳥から教わり人間が暮らしに取り入れてきた数々のこと。そして鳥が教えてくれたこと。生命の尊さと共存。鳥の巣研究家の鈴木まもるさんならではの作品。2025/05/28