目次
一ぷく三杯(夢野久作)
遺産(結城昌治)
すみません(山口瞳)
これはなんだ?(堀田善衞)
言葉は誰ものものか?(米原万里)
日本語は七通りの虹の色(井上ひさし)
文字禍(中島敦)
だめな人間なんていない(松田道雄)
遅刻論(梅棹忠夫)
やさしさの時代に(森毅)
「明るく元気に」病/ズル(河合隼雄)
怒る子は育つ(中島らも)
不当への憤り―子供対大人
痴人の夢(湯川秀樹)
狂気について(渡辺一夫)
吉野山(太宰治)
病気の愉しみ(吉行淳之介)
虚栄について(三島由紀夫)
虹を見ながら死ね(佐野洋子)
男らしい男がいた(色川武大)
首提灯(林家正蔵)
著者等紹介
松田哲夫[マツダテツオ]
1947年、東京生まれ。筑摩書房の書籍編集者として「ちくま文庫」、「ちくま文学の森」、「ちくま日本文学全集」、「ちくまプリマー新書」を創刊する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
97
今回は題名とは異なりかなり興味ある物語が収められていました。反面教師的な話が多く楽しめます。私は中島敦の「文字禍」しか読んだことがなくその他は初めてですが読んでいてなるほどというものが多い気がしました。最初の夢野久作の「一ぷく三杯」などは最たるものです。2020/05/05
スズコ(梵我一如、一なる生命)
7
残念ながら、この編者の人とは感性が合わなかった。私の中ではもっと愚かものたちは多種多様にストーリーを紡いでいる。もっとできただろ!編者の世界観が真面目過ぎんだろ!と憤りを感じずにはいられなかった。中学生向けとはいえ、もうちょっとどうにかできただろー!日本の価値観で掘り下げまくっての愚か者定義だった気がする。2023/05/18
杏子
7
今回も面白く読んだ。様々なおろか者たち… 小説に、評論・エッセイに、落語など。太宰治率高い。星新一も。佐野洋子さん面白い。などなど… この巻には、アクの強いようなのはなかった。2013/04/19
邪馬台国
6
何となく手に取った1冊。久々に、国語の教科書で未知の作家を知るような楽しさを味わえた。訳注がとても丁寧なので、良い年していても読みやすいし、勉強になる。2015/09/15
hoge hoge
6
森毅の「やさしさの時代に」が読ませる。"ファシストは澄んだ目で現れる。悪い大人のファシストではなく人のいいおじさん。善人がファシストになる。異端を包み込むことなしには、やさしさなどといっても、怪しい"。同じ考えで群れるなというのは、やさしくない指摘か/文字禍、文字が出来てからすべて悪くなったという話。何を馬鹿なだけど、途中で確かにと思ってしまった。2012/12/20




