内容説明
みごとなソネットを完成させ、建築家としても頭角を現していたものの、若くして世を去った叙情詩人、立原道造。その、甘くさわやかな世界を紹介します。
目次
僕は
村の詩―朝・昼・夕
はじめてのものに
晩き日の夕べに
わかれる昼に
のちのおもいに
2 やがて秋…
5 真冬の夜の雨に
1 憩らい―薊のすきな子に―
2 虹の輪〔ほか〕
著者等紹介
萩原昌好[ハギワラマサヨシ]
1939年神奈川県に生まれる。東京教育大学、同大学院を卒業後、埼玉大学教授、十文字女子大学教授を経て、現在に至る。宮沢賢治学会イーハトーブセンター会員
堀川理万子[ホリカワリマコ]
1965年東京都に生まれる。東京芸術大学大学院修了。画家、絵本作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
104
詩も小説も深く考えないで、どんどん読んでいくので、鑑賞の手引きが付いているのが有難かった。立原道造の詩の世界を立ち止まって、考えるきっかけになったと思う。編者が繰り返し書いているのは、この詩人が20代で夭折したことである。自分の人生が限られていることを自覚していたので、詩を書くことに没頭できたのだろう。詩が立原道造にとっては救いだったのだ。「道造にとって、詩を作ることは、生命の証しそのものでした」という編者の言葉が心に深く響いた。2016/11/09
KAZOO
77
立原道造の詩集で、小中学生向きの詩ばかり集めたものになっています。こんなにわかりやすい詩も書いていたのですね。特に最初にある「僕は」という詩は作者がまだニ十歳になる前に書かれたということで印象に残りました。その他の詩も色彩感が豊かでイメージが頭に浮かぶような感じがします。2022/09/18
柚木あんづ🍉
10
甲斐みのり著『たべるたのしみ』の「そよ風のゼリー」の中で出会った言葉、“5月のそよ風をゼリーにして持ってきてください”。詩人・立原道造が、24歳で息をひきとる少し前に、語ったと伝わるこのみずみずしい言葉がふと思い出されて、手にとった。読んでみると、この本にはその言葉はのっていなかったものの、子どもたちに“ほんものの詩を”と選びぬかれた詩とその解説文は、立原道造の甘く幻想的な世界の入門書としてとても良かった。個人的には【唄】という詩から感じられる生命のきらめきに、はっとせずにはいられない。生きるということ。2021/10/20
chisarunn
6
「夢みたものは…」などソネット形式の軽やかな詩で有名な詩人、いやね、ちょっとだけ、確認しようと思って、「山のあちらにもしずかな村がある」あれ?「山の…」「山々の…」違うなあ。記憶というのは年々あやふやになっていくものだとは知っていたが、もうだめだ。暗唱したどんな詩も細部が怪しくなっている。正解は「山なみのあちらにも」でした。結局全部読んでしまった。また暗唱し直そう。2021/06/13
スローリーダー
4
大正生まれ、昭和初期に帝大を出、有名詩人達と知遇を得、戦前に結核を患い、軽井沢に療養し、女性に恋をするも報われず、24歳の若さで亡くなった詩人。近代文学者の一つの象徴のような生涯ではないか。「のちのおもいに」とかは中々手強くてイメージの構築に苦しんだ。暫く辛抱強く読んでいくと「天の籠」あたりから寓話風な詩も出て来て親しみを覚えた。掴みどころのない思いや言葉にしづらい心象を表現する詩もあれば、自然を素直に喜ぶ讃歌もあって、後者は容易に共感出来る。十四行詩(ソネット形式)が多い。「草に寝て」「唄」等が好み。2026/05/19




