内容説明
現代の地球。古代エジプト文化を祖とする近未来世界アンクス。戦乱の中世ヨーロッパ的世界トリムンドス。同じ日に、別々の世界に生まれ落ちた3人の少年たち。彼らの肩には、同じ形をした不思議な赤い紋章が刻まれていた。それこそが、四千六百年前にさだめられた“選ばれし戦士”のあかし。彼らの誕生は、世界の境界を越えてくりひろげられる、壮絶な戦いの幕開けだった…。
著者等紹介
イーザウ,ラルフ[イーザウ,ラルフ][Isau,Ralf]
1956年ベルリン生まれ。コンピュータ・プログラミングの仕事のかたわらファンタジー小説を書きはじめ、作品がミヒャエル・エンデの目にとまり、作家デビュー。1997年、『盗まれた記憶の博物館』(あすなろ書房)で、ドイツ児童書界で権威あるブックステフーダー雄牛賞を受賞
酒寄進一[サカヨリシンイチ]
1958年生まれ。上智大学、ケルン大学、ミュンスター大学に学び、新潟大学講師を経て、和光大学表現学部教授。児童文学を中心に、現代ドイツ文学の研究・紹介をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みや
23
分裂した三つの宇宙それぞれで同じ日に生まれた少年たちが、世界の均衡を守るために戦うファンタジー。舞台となる現代の地球、古代エジプトを祖とする近未来、中世ヨーロッパ的世界はどれも世界観の設定がしっかりしていて、完成した三つの作品を並行しながら読んでいるような感覚を贅沢に味わった。視点が順番に繰り返されているため、迫力ある展開が続き、長くても全く飽きない。少年たちの性格が掴みにくいのは、読者がどの子にも自分を重ねやすいように、わざと没個性的にしているのだろうか。そこまで計算されているとしたら凄い。2018/03/06
乃宮はじめ
5
ラルフ・イーザウさん作品とあって迷わず選んでしまったのですが...世界観に入り込むまでに手が止まること多数。世界は一つじゃない、並び動いている世界が他にもあるっていう考えは興味深いんだけど、やはりはっきりした動きがないとファンタジーって止まっちゃう気がします。 ただ、古代エジプト文明の中に現代を超える技術が息衝いているトプラの世界アンクスは凄く面白かったです。2011/09/02
道錬
2
三つの世界で3人の主人公がゆるくつながりながら話が進んでいく。この先、どのようにかかわっていくのかが興味深い。2016/11/30
saori
2
いろいろばめんが、かわるから、だれが、だれと、なにを、どうしているかをたしかめるために、なんかいも、まえをみなくては、いけなくなってしまった。2012/01/04
火野
2
ラルフ イーザウは[異なる世界の少年]が好きなのだろうか…面白かったからいいが。2011/02/23