出版社内容情報
『雪国』を読んだ時「これだ」と思った。
私がしゃべりたい言葉はこれだ。
何か、何千年も探していたものを見つけた気がする。
自分の身体に合う言葉を。
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社会主義政権下のルーマニアに生まれたイリナ。
祖父母との村での暮らしは民話の世界そのもので、町では父母が労働者として暮らす。
川端康成『雪国』や中村勘三郎の歌舞伎などに魅せられ、留学生として来日。
いまは人類学者として、弘前に暮らす。
日々の暮らし、子どもの頃の出来事、映画の断片、詩、アート、人類学……。
時間や場所、記憶や夢を行ったり来たりしながらつづる自伝的なエッセイ。
《本書は、社会にうまく適応できない孤独な少女の記録であり、社会主義から資本主義へ移っていくルーマニアの家族三代にわたる現代史でもある》
内容説明
『雪国』を読んだ時「これだ」と思った。私がしゃべりたい言葉はこれだ。何か、何千年も探していたものを見つけた気がする。自分の身体に合う言葉を。社会主義政権下のルーマニアに生まれた孤独な少女は、日本に辿り着き、人類学者となった。祖父母の時代から現在へ、家族三代の記憶と現代史が交差する自伝的エッセイ。
目次
生き物としての本
人間の尊厳
私の遺伝子の小さな物語
蛇苺
家
マザーツリー
無関心ではない身体
自転車に乗っていた女の子
天道虫の赤ちゃんは天道を見ることができなかった
なんで日本に来たの?
シーグラス
ちあう、ちあう
透明袋に入っていた金魚
社会主義に奪われた暮らし
トマトの汁が残した跡
冬至
リボンちゃんはじめて死んだ
毎日の魚
山菜の苦み
優しい地獄 上
優しい地獄 下
パジャマでしかピカソは描けない
紫式部
著者等紹介
グリゴレ,イリナ[グリゴレ,イリナ] [Grigore,Irina]
1984年ルーマニア生まれ。2006年に日本に留学し2007年に獅子舞の調査をはじめる。一時帰国後2009年に国費留学生として来日。弘前大学大学院修士課程修了後、東京大学大学院博士課程に入学。主な研究テーマは北東北の獅子舞、日本で生活して女性の身体とジェンダーに関する映像人類学的研究。現在はオートエスノグラフィー、日本における移民の研究を始めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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fwhd8325
しげ
seacalf
藤月はな(灯れ松明の火)
南雲吾朗