内容説明
ギッチギッチャガタン、ズルズルガシャリ、ミシリカタリ。手足がはえ、尻尾がはえ、オンボロバスが動き出す。バスザウルスは、まいにちおなじじかんに、バスていでおばあさんをまちました。『海獣の子供』の五十嵐大介が描く、不思議で優しい夜の絵本。
著者等紹介
五十嵐大介[イガラシダイスケ]
1969年、埼玉県生まれ。マンガ家。1993年に『月刊アフタヌーン』(講談社)にてデビュー。2004年『魔女』(小学館)にて文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。2009年『海獣の子供』(小学館)にて第38回日本漫画家協会賞優秀賞および第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Vakira
48
ギッチギッチャ ガタン ズルズル ガシャリ ミシリ カタリ 五十嵐大介さんが描くと猫バスもこの通りバスザウルスになる。ちゃんと乗員いますよ。いつも乗ってくれるおばちゃん。たまに猫たち、コウモリたち。面白がって引率猫たち。ついてくるのは森の精霊、動物たち。ムササビだって併走だ。習作の様な水彩画が素敵。五十嵐大介さんが絵本を描いたと聞き、即効購入。ちょっとした夢の旅。いい~っす。2020/11/07
ぐうぐう
22
森に捨てられていたバスに手が生え、足が生え、動き出す。それは想いがさせたことだろう。バスザウルスは深夜の町に出て、たまたま休憩した場所でおばあさんを乗せることで、自分の本来の役目を思い出す。人を、いや、想いを乗せて運ぶ、ということ。だからバスザウルスは毎夜毎夜、おばあさんを乗せるため、町へ繰り出す。おばあさんがいなくなっても、毎夜毎夜。それはバスザウルスの想いからだ。切ないけれど温かい、想いがこもった五十嵐大介の絵本。2024/11/21
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
22
森の中で何十年も廃棄されている古い古いバス。心を持ったのか手足が出来てバスザウルスになった。バス停で休憩したバスザウルスに乗ってきたおばあさんとの出会い。束の間の幸せを知ったバスザウルスは、また新しい冒険へ…。 『おすすめ!日本の子どもの本 2022』JBBY選 で紹介されている絵本。2021/01/24
ツキノ
22
2020年11月刊。森の中で何十年も捨てられていた古い古いバス。手が生え足が生えしっぽが生えてバスザウルスに。「ちょうどバスがいて助かったわ」というおばあさんと犬や猫以外に人の影がない。美しい色合いで余韻を残すおはなし。【ホラー×ファンタジー】というのがわたしの括り。(E19)2021/01/18
mntmt
18
とても印象に残る絵本だ。裏表紙の魚の絵は、なにかを暗示しているのだろうか。2021/03/19