内容説明
一九六一年、大財閥の御曹司が消息を絶った。首狩り族の棲む熱帯の地で。全米を揺るがした未解決事件の真相に迫り、人類最大のタブーに挑む衝撃のノンフィクション!
著者等紹介
ホフマン,カール[ホフマン,カール] [Hoffman,Carl]
1960年生まれ。アメリカのジャーナリスト。「ナショナル・ジオグラフィック・トラベラー」の編集者。「アウトサイド」「スミソニアン」「ナショナル・ジオグラフィック・アドヴェンチャー」「ウォールストリート・ジャーナル」などの紙誌の仕事で75ヶ国以上の国を旅し、多くの旅行記を寄稿している。生まれも育ちもワシントンDCで、三児の父親である
奥野克巳[オクノカツミ]
1962年、滋賀県生まれ。立教大学異文化コミュニケーション学部教授。大学在学中にメキシコ先住民を単独訪問し、東南・南アジアを旅し、バングラデシュで仏僧になり、トルコ・クルディスタンを旅し、大卒後、商社勤務を経てインドネシアを一年間放浪後に文化人類学を専攻。一橋大学社会学研究科博士後期課程修了
古屋美登里[フルヤミドリ]
神奈川県生まれ。早稲田大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
180
書店で気になり、読みました。本書は、プリミティブ・カニバリズム・ノンフィクション・ミステリでした。私が生まれる前、50年以上前にこんな事件があったことを初めて知りました。50年以上前の事件なので、真実は藪の中ですが、屠り貪り喰らうシーン(ここは著者の創作?)は衝撃的でした。2019/05/29
HANA
77
1961年、大富豪ロックフェラーの後継者がニューギニアで消息を絶つ。本書はその謎を追った一冊。というか題名だけで何が起こったのかわかるし、冒頭部分でそのシーンが念入りに描写されているし。本書の真の価値はそのショッキングなシーンではなく、後半現地アスマットの宇宙観を読み解いていく部分にあると思う。この為スタイル的には以前読んだ『死に山』同様、過去の事件自体を記述した部分と現在事件を追う部分を併録していくスタイルだが、現在の部分が非常に面白い。彼らの世界に分け入る最後の部分など静かな感動を覚えるほどであった。2019/04/05
こばまり
61
期待を裏切らない亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ。衝撃のラストに膝ワナつく。予想以上に面白かった現代パートは事件記者というより文化人類学者の視点。下世話な興味で手に取ったが読み終えて今、謙虚な気持ちに。2019/06/30
あたびー
44
'61年ロックフェラー家の息子マイケルは、プリミティブ・アートの傑作を求めて西ニューギニアに入っていた。船が転覆し岸へと泳ぎ去った後姿を消した彼の真実を求めて、2012年に現地で調査をしたドキュメンタリー。現地人アスマットの口は硬く、とうとう最後まではっきりとしたことを聞くことは出来ないが、1ヶ月彼らの中で暮らし彼らの生活を体験した作者の筆は熱く感動的だ。矢鱈にフォン某ファン某と似た名前のオランダ人の神父が出てくるのでそこは困惑したが、訳文はとても読みやすい。2023/04/04
星落秋風五丈原
41
電車の中で読むのに勇気が要る本。子供が絶対夜に一人で読めない本。著者が現地の人たちの間で感じた何とも言えない雰囲気って殺気とは違うのか?2019/07/12