出版社内容情報
価値観が普遍化し、安全保障が厳しさを増す中で、国際平和活動はどのよう進化してきたのか。国際社会のいまの姿をも照らし出す。
国連PKOに代表される国際平和活動は、冷戦終結後、国連だけでなくEUといった地域組織も積極的に関わるパートナーシップ国際平和活動を展開するようになった。本書では、この新たな国際平和活動の実態と性質を明らかにして、自由民主主義の普遍化と安全保障の重層化という国際社会の変動をも浮き彫りにしていく。
内容説明
国連PKOに代表される国際平和活動は、冷戦終結後、国連だけでなく欧州連合やアフリカ連合といった地域組織も積極的に関わるパートナーシップ国際平和活動を展開するようになった。それでは、この新たな国際平和活動はどのように展開されてきたのか?その性質はどのようなものなのか?そして、それが抱えるジレンマとはいったい何なのか?本書ではこれらを分析することで、自由民主主義の普遍化と安全保障の重層化という21世紀の国際社会のすがたも浮かび上がらせる。
目次
序論 なぜ今、パートナーシップ国際平和活動なのか?
第1部 パートナーシップ国際平和活動の展開(パートナーシップ国際平和活動の萌芽;パートナーシップ国際平和活動の発展)
第2部 パートナーシップ国際平和活動の性質(パートナーシップ国際平和活動の制度的・規範的枠組み;パートナーシップ国際平和活動が前提とする国際社会の秩序)
第3部 パートナーシップ国際平和活動のジレンマ(自由主義的平和構築のジレンマ;国際安全保障とパートナーシップ国際平和活動のジレンマ)
結論 変動する国際社会の中のパートナーシップ国際平和活動
著者等紹介
篠田英朗[シノダヒデアキ]
1968年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業。ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンス(LSE)博士課程修了、Ph.D.(国際関係学)を取得。広島大学准教授、ケンブリッジ大学客員研究員などを経て、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授(国際関係論)。著書に、『平和構築と法の支配―国際平和活動の理論的・機能的分析』(創文社、大佛次郎論壇賞受賞)、『「国家主権」という思想―国際立憲主義への軌跡』(勁草書房、サントリー学芸賞受賞)、『集団的自衛権の思想史―憲法九条と日米安保』(風行社、読売・吉野作造賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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