内容説明
2歳半でASD(自閉スペクトラム症)と診断され、3歳で発語がないので言語障害、4歳でADHDの診断が追加になり、5歳でしゃべり始めた子ども。この子はASD?ADHD?言語障害?あるいは3つの診断すべてを持つ?神経発達症の問題は年齢によって色濃く出たり、薄まったりします。単に一つの診断名ではなく、「ESSENCE」としてみていくことが大切です。
目次
第1章 ESSENCE(エッセンス)って何?
第2章 注意欠如・多動症(ADHD)、不注意、衝動性と落ち着きのなさ
第3章 自閉症
第4章 発達性協調運動症(DCD)
第5章 話し言葉と言語の障害
第6章 知的発達症(ID)および学習上の問題
第7章 限局性学習症(学習困難)
第8章 トゥレット症およびその他のチック症群
第9章 選択性緘黙(場面緘黙)
第10章 回避・制限性食物摂取症(ARFID)
第11章 反応性アタッチメント障害(RAD)および脱抑制型対人交流障害(DSED)
第12章 小児急性発症神経精神症候群(PANS)および溶連菌感染症関連小児自己免疫性神経精神疾患(PANDAS)
第13章 行動表現型症候群(BPS)
第14章 神経疾患および神経障害
第15章 ESSENCE:3件の症例報告
第16章 ESSENCEとともに歩む人生:小児期以降
第17章 ESSENCEセンター
著者等紹介
ギルバーグ,クリストファー[ギルバーグ,クリストファー] [Gillberg,Christopher]
1950年生まれ。スウェーデンのイェーテボリ大学で児童青年精神医学分野の教授として研究・教育に従事。2010年にギルバーグ神経精神医学センターを設立。サルグレンスカ大学病院児童精神神経科医長。臨床現場における複雑な精神医学/神経発達の問題を抱える患者と家族の治療と支援への広範な取り組みは45年を超え、神経発達障害分野に関する700本以上の科学論文と多数の本を執筆。ロンドン大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、グラスゴー大学、エディンバラ大学、パスツール研究所、高知大学において客員教授や名誉教授を務め、その研究成果により、国内外で数々の賞を受賞
田中康雄[タナカヤスオ]
1958年、栃木県生まれ。児童精神科医・臨床心理士。獨協医科大学医学部卒。北海道内の精神科病院での勤務後、国立精神・神経センター精神保健研究所の児童・思春期精神保健部児童期精神保健研究室長、北海道大学大学院教育学研究院教授、同附属子ども発達臨床研究センター教授を経て、現在、医療法人社団倭会こころとそだちのクリニックむすびめ院長。北海道大学名誉教授、日本児童青年精神医学会認定医
畠中雄平[ハタケナカユウヘイ]
琉球大学人文社会学部教授。前高知ギルバーグ発達神経精神医学センター所長。児童精神科医。本書の著者であるクリストファー・ギルバーグ教授のもと、イェーテボリ大学サルグレンスカアカデミーでPhDの学位を取得
北添紀子[キタゾエノリコ]
現在、高知県立療育福祉センター副センター長、高知ギルバーグ発達神経精神医学センター長。児童精神科医。臨床心理士。医学博士(高知大学)。高知県生まれ。1990年高知医科大学医学部卒業後、高知医科大学神経精神科、高知市内の精神科勤務、鳴門教育大学、高知大学保健管理センターを経て、2017年より現職
石川ミカ[イシカワミカ]
国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。外資系銀行勤務を経て、障害・福祉・リハビリテーション分野の翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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