内容説明
擬態とは、周囲に合わせるために自分の魂を殺害しつづける行為である。自らも発達障害の当事者であり、自助グループを運営する著者が、当事者の間ではよく知られながら、支援現場ではまだ浸透していない発達障害者の“擬態”について11名にインタビュー。当事者の「生きた声」と「発達障害者の内側から見た体験世界」をリアルに伝える格好の入門書!
目次
第1章 ふつうっぽさを出そうと「擬態」をしていましたが、「ふつうじゃなさ」が周囲に漏れていました。―固体うさぎさんへのインタビュー
第2章 僕の問題は書字障害で、文字が頭に浮かんで来ないんです。―Tenさんへのインタビュー
第3章 世間とどう向きあったらいいのか、最適解はわかっていません。―向坂くじらさんへのインタビュー
第4章 女性に擬態して、定型発達者に擬態して、日本人に擬態しようとしました。―ジガさんへのインタビュー
第5章 毎年のように国家資格に挑戦しつづけていて、一〇個の国家資格を持っています。―おぐっちょさんへのインタビュー
第6章 私を助けてくれているのは趣味です。趣味のお陰でメンタルの安定が保てている部分があります。―しのぴーさんへのインタビュー
第7章 サルトルが言った「地獄とは他人のことだ」という言葉に完全に共感します。―すふさんへのインタビュー
第8章 「擬態」は抑圧だと思っています。じぶんを抑えながら、死んだような気持ちになって仕事をしていました。―きいちゃんへのインタビュー
第9章 私の当事者性は、日本の女性で、就職氷河期世代で少し発達障害者というところにあります、たぶん。―大井さんへのインタビュー
第10章 みんなが顔色をうかがっているなかで先陣を切って飛びこんでいくのが好きなんです。―しーやんへのインタビュー
第11章 周囲とひたすら戦っていた。どうして明文化されていないものに合わせないといけないのって思って。―まごっとさんへのインタビュー
著者等紹介
横道誠[ヨコミチマコト]
京都府立大学文学部准教授。1979年生まれ。大阪市出身。文学博士(京都大学)。専門は文学・当事者研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
kanki
manamuse
れい
電羊齋