内容説明
本書は、若者が非行や犯罪に至った背景にあるトラウマに着目し、コミュニティや社会制度におけるトラウマティックな歴史や価値観を見直すトラウマインフォームドな少年司法について概説した最良のテキストであると同時に、広く対人援助職に役立つ実践書である。
目次
序章 癒しのための少年司法
第1章 トラウマインフォームドな少年司法の枠組み
第2章 トラウマインフォームドな少年司法の理論―なぜ若者は犯罪を起こすのか?
第3章 個別的トラウマを理解する
第4章 集合的トラウマ、白人至上主義、男性の暴力
第5章 刑務所、リスク、罰―トラウマを誘発する司法制度
第6章 修復的司法―トラウマインフォームドな少年司法の世界観
第7章 トラウマインフォームドケアとしての少年司法
第8章 トラウマインフォームドな予防―暴力の連鎖をなくすために
第9章 被害者を中心とした司法
終章 トラウマインフォームドな少年司法の原則
著者等紹介
オウドショーン,ジュダ[オウドショーン,ジュダ] [Oudshoorn,Judah]
カナダ・オンタリオ州キッチナーにあるコネストガ大学の教授であり、コミュニティと刑事司法、平和・紛争研究を専門とする。カナダ矯正局の修復的司法メディエーター、トレーナーとして豊富な経験を有し、Internet Journal of Restorative Justice(『修復的司法インターネット・ジャーナル』)の編集委員も務める。カナダ矯正サービス、コミュニティ司法機関(Community Justice Initiatives:CJI)の「リヴァイブ・プログラム」、オンタリオ・メノナイト中央委員会の「サポートと説明責任のサークル(Circles of Support and Accountability:CoSA)」の実践から、性暴力の被害者、加害者、コミュニティと関わるほか、トロントの青少年やファースト・ネーションズ(先住民族)と共に、寄宿学校に関連する問題に取り組んできた。司法制度をトラウマインフォームドなものにすること、男性による暴力を根絶するための取り組みに尽力している
野坂祐子[ノサカサチコ]
大阪大学大学院人間科学研究科臨床教育学講座教育心理学分野教授、博士(人間学)。公認心理師・臨床心理士。2004年お茶の水女子大学大学院人間文化研究科人間発達科学専攻博士後期課程単位取得退学。2013年より現所属。専門は発達臨床心理学・トラウマ。児童福祉領域・教育現場において、虐待・ネグレクトや犯罪被害等によるトラウマの理解と支援に関する研究と臨床実践を行う。主に、性暴力の被害・加害に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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