内容説明
本書では最初に、幼児教育・保育の質と公平性を左右する政策と実践について概説することから始める。つづいて、スタッフの教育履歴も含めた職場環境、そして教育アプローチを形づくる方針が、最年少の学習者に提供される教育の質にどのように影響するかを考察する。そして最後に、年少の子どもたちがテクノロジー(ICT=情報通信技術)をどのように使い、どのような影響を受けているかについての現在の知見をまとめ、校内でのICTを使った相互作用の方法を子どもたちが校外ですでに使っている方法と結びつけることが、学習に向けたテクノロジーの活用の可能性を引き出す鍵となることを示す。
目次
第1章 人生初期の学びのための政策:公平なアクセスの提供(ECECへの参加と学習の成果;乳幼児教育の利用の公平性と学習の成果 ほか)
第2章 人生初期の学びのための政策:労働の編制と職員の資格(ECECの「質」の次元;ECECにおける労働の編制 ほか)
第3章 人生初期の学びのための政策:ペダゴジーをよりよく形成する(ECECにおける教育実践へのアプローチ;教育実践のアプローチと学業的・社会的・情動的スキルの発達 ほか)
付録 乳幼児期の学び・育ちの支援に関わる質の諸要素
第4章 子ども・テクノロジー・教えること(テクノロジー・学ぶこと・教えること;テクノロジー・「脳」・認知、そしてウェルビーイング ほか)
著者等紹介
シュライヒャー,アンドレアス[シュライヒャー,アンドレアス] [Schleicher,Andreas]
経済協力開発機構(OECD)教育・スキル局長兼事務総長特別顧問。生徒の学習到達度調査(PISA)、国際成人力調査(PIAAC)、国際教員指導環境調査(TALIS)、国際教育指標(INES)など、スキルの開発と利用及びその社会経済的効果に関するOECDの調査研究の戦略的な統括を担当している。ドイツで物理学を学び、オーストラリアで数学及び統計学の学位を受けている。「民主主義への模範的な取り組み」に対しドイツ連邦共和国初代大統領の名において授与される「テオドール・ホイス賞」をはじめ、数多くの受賞歴がある。ハイデルベルク大学の名誉教授の称号を持つ。主要著書:World Class:How to build a 21st-century school system,OECD Publishing,Paris,2018(『教育のワールドクラス:21世紀の学校システムをつくる』アンドレアス・シュライヒャー著、経済協力開発機構(OECD)編、鈴木寛/秋田喜代美監訳、ベネッセコーポレーション企画・制作、小村俊平[ほか]訳、明石書店、2019年)
一見真理子[イチミマリコ]
東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。国立教育政策研究所国際研究・協力部、同幼児教育研究センター(併)総括研究官。専門は、比較教育学、教育史、アジア地域の教育・就学前教育
星三和子[ホシミワコ]
東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。十文字学園女子大学名誉教授、名古屋芸術大学名誉教授。専門は、発達心理学、保育の国際比較(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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