西田幾多郎の実在論―AI、アンドロイドはなぜ人間を超えられないのか

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  • サイズ 46判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750347035
  • NDC分類 121.6
  • Cコード C0010

出版社内容情報

世界は存在するのか、しないのか。生命とは、人間とは何か。西田幾多郎の哲学は世界のあり方を問う実在論であった。生命論を手がかりに西田哲学と一体化する池田哲学の真骨頂が展開する。ピュシスの発する声に耳を傾ける『福岡伸一、西田哲学を読む』の続編。

 まえがき



第一章 西田幾多郎の根本的思想――実在、時間、宇宙意識

 ? 実在とは何か――「人間」における人と人との「間」の問題

 ? 西田幾多郎は実在をどう考えたか――ピュシス、根源的な絶対矛盾の論理

 ? 実在=「有」があるが故に「無」と自覚できるもの――「有」と「無」のあいだ

 ? 西田幾多郎の「宇宙意識」



第二章 西田幾多郎の実在論――アンドロイドはなぜ人間を超えられないのか

 はじめに

 ? 絶対矛盾的自己同一

 ? 叡智としての行為的直観

 ? 生命の自覚(身体的に自覚する)

 ? 哲学と科学における知の統合

 ? 世界の自己表現作用

 ? 「絶対現在」の自己限定

 ? 「存在」と「実在」の違いについて?石黒浩教授のアンドロイド考

 おわりに?脱近代をめざして



第三章 生命と場所――福岡伸一と西田幾多郎

 はじめに

 緒論 考えるということ

 ? 生命であること

 ? 時間と空間

 ? 有と無

 ? 絶対現在

 ? 個多即全一、全一即個多

 ? 時間即空間、空間即時間

 おわりに



第四章 カントにおける近代科学の論理をどう乗り越えるか



第五章 愛と時――他者問題をめぐる西田幾多郎の思想について

 はじめに

 ? 「愛」とは一体何であるのか

 ? 「包みつつ包まれる」という場所

 ? 自然(ピュシス)の愛

 ? 他者問題(der Andere)



 注釈



 あとがき



 西田幾多郎について

池田 善昭[イケダ ヨシアキ]
著・文・その他

内容説明

世界は存在するのか、しないのか。生命とは、人間とは何か―西田幾多郎の哲学は世界のあり方を根源から問う実在論であった。行為的直観、自覚、絶対無の場所、絶対現在、永遠の今、絶対矛盾的自己同一といった西田独自の概念を、生命論を手がかりに考察することを通して西田哲学と一体化しつつ、自身の思索を深化させる池田哲学の真骨頂が展開する。ピュシス(自然)の発する声に耳を傾けた、『福岡伸一、西田哲学を読む』の続編。

目次

第1章 西田幾多郎の根本的思想―実在、時間、宇宙意識(実在とは何か―「人間」における人と人との「間」の問題;西田幾多郎は実在をどう考えたか―ピュシス、根源的な絶対矛盾の論理 ほか)
第2章 西田幾多郎の実在論―アンドロイドはなぜ人間を超えられないのか(絶対矛盾的自己同一;叡智としての行為的直観 ほか)
第3章 生命と場所―福岡伸一と西田幾多郎(緒論 考えるということ;生命であること ほか)
第4章 カントにおける近代科学の論理をどう乗り越えるか
第5章 愛と時―他者問題をめぐる西田幾多郎の思想について(「愛」とは一体何であるのか;「包みつつ包まれる」という場所 ほか)

著者等紹介

池田善昭[イケダヨシアキ]
哲学者。1936年山形県生まれ。1968年京都大学大学院文学研究科博士課程修了(文学博士)。ライプニッツ・アルフィーフ客員教授、神戸学院大学教授、静岡大学教授、立命館大学教授、統合学術国際研究所所長を経て、現在、現代文明研究所所長および静岡哲学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Gokkey

6
西田の一元論に基づいた生命哲学、特にヒトとしての「存在」ではなく人間としての「実在」についての思索を展開。「生物と無生物のあいだ」にて語られる福岡紳一氏の動的平衡という考え方と西田の実在論とのアナロジー(と言って良いのか?)からさらに考察を進めた幾つかの論文から成るオムニバス的な一冊。人間の実在の場はまさに「間」にあり、自己の周囲にある環境との作り作られあう主客合一的な関係性こそが生命活動そのものである。だからこそアルゴリズムに則って動くAIは「ヒト」の代わりには成れども「人間」の代わりには成り得ない。2019/12/06

hori-chan

5
サブタイトル「AI、アンドロイドはなぜ人間を超えられないのか」に引き寄せられて読んでみたが、ほんのちょーっとだけ触れられただけで、あとは超難解。でも、なんか良いこと言っている気がするし、かつ、なんとなく納得感もある、が、人には説明できん…2019/03/02

Kota

2
久しぶりに「読み切った...やった...!」と思える本でした。だからと言って人に説明することはまだできそうにないですが、西田哲学の核心がなんとか自分の中にインストールされた気がします。マルクス・ガブリエルの新実在論もおもしろいですが、日本で生まれ育った者としてはやはり池田善昭先生による西田の実在論の方がエキサイティングかつ腑に落ちます。昨年出た対談本『福岡伸一、西田哲学を読む』の続編を池田先生が一人で書いているという位置付けの本。時間・空間論の最先端の一つかと思います。2018/12/13

rymuka

0
読書録あり → http://rymuka.blog136.fc2.com/blog-entry-65.html2018/11/18

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