内容説明
イエズス会を通じて伝来したキリシタン文化を継承し、今日のグローバル化の先駆けとなった多様多彩な交流を初めて総合的に考察する画期的論集―宣教師と信徒が紡ぎ出した日本語文学の源流と展開を探る。
目次
第1部 キリシタン時代の日本文化理解“イエズス会の適応主義”(聖フランシスコ・ザビエルの日本語学習の決意;イエズス会巡察師ヴァリニャーノの「順応」方針の動機と実践 ほか)
第2部 日本宣教と日本語による著述“近代のプロテスタントとカトリック”(辞書は伝道への架け橋である―メドハーストの辞書編纂をめぐって;来日プロテスタント宣教師と「言語」―明治初期津軽の事例から ほか)
第3部 聖なるイメージの伝播“キリスト教の多文化的受容”(複製技術時代における宗教画―世界の「サルス・ポプリ・ロマーニ聖母像」をめぐって;多様性の中の統一性:愛の性格―カクレキリシタンにおける「神の啓示」の意味 ほか)
第4部 朝鮮半島宣教とハングルによる著述“日本との比較”(ハングルによるカトリックの書物―一八世紀から一九四五年までの概観;外国人宣教師の半島伝道と著述活動 ほか)
著者等紹介
郭南燕[カクナンエン]
日本語文学者。1962年生まれ、中国・上海出身。復旦大学、お茶の水女子大学、トロント大学に学び、博士(人文科学)。1993‐2008年、ニュージーランド・オタゴ大学で教え、2008‐17年、国際日本文化研究センター准教授。研究分野は日本文学、多言語多文化交流(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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