目次
1 歴史から
2 都市めぐり
3 民族を超える、国を超える
4 暮らしと社会
5 フォークロア
6 言葉
7 食文化
8 文化とスポーツ
9 世界の中で
著者等紹介
柴宜弘[シバノブヒロ]
1946年東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科西洋史学博士課程修了。1975~77年、ベオグラード大学哲学部歴史学科留学。敬愛大学経済学部、東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、城西国際大学特任教授、ECPD国連平和大学(ベオグラード)客員教授、東京大学名誉教授。専攻は東欧地域研究、バルカン近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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牛タン
2
一通りこの地域の歴史や文化を学びさらにニッチな話題を知りたいという人のためのカタログ的な書籍。多くの研究者が執筆に携わっており、コソヴォの口承文芸、サライェヴォのユダヤ人街、バルカンに広がる家父長制…、こんなコラムが66個寄り集められている。テーマは網羅的でないし、記述に統一性もなく教科書的な役割は期待できない。でも第一線の研究者たちによる臨場感溢れるコラムの集成である本書は、この地域に本当に興味ある人にとっては垂涎の書と言える。本書を手がかりにさらに専門的な文献にあたるもよし、本書を持って旅に出るもよし2017/03/13
お抹茶
1
バルカン地域の11か国を対象とするが,国ごとではなく,テーマごとに論じていく。19世紀初頭まで,ボスニアの人々を分けていた最大の障壁は地主や農奴などの社会的身分による相違で,宗教・宗派の相違が諸集団間の争いの原因になることは稀だった。バルカン諸国における第二次世界大戦中の抵抗運動は,共産党系勢力と旧体制に連なる勢力との内戦の色彩を非常に色濃く持っている。バルカンでは個人よりも家族や親族に対するアイデンティティが強く,父系制が年長者優位や男性優位と密接に関連した家父長制である。2023/11/13
insfeld
1
旧ユーゴスラビアについて理解を深めたいと思って読み始めた。近現代史は他署に譲る印象。相対的にブルガリア・ルーマニアに関する記述が充実している感、日本における研究者層との相関か。2017/06/30
rz
0
ちょっとアルバニアの諸々を調べていて手にとった。しかしアルバニアに特化したのは2章ほどしかない。それもどっちかというとかなりニッチな題材。2016/06/29
Scotts
0
旅行先候補検討のために読みました。1980年代に高校の世界史で「バルカン半島はヨーロッパの火薬庫」と習い、その後には実際に多くの悲惨な紛争が勃発した地域です。西欧と異なり日本では紛争以外ではあまり話題に上ることも多くないので、正直なところ私もこれまであまり関心を払ったことがありませんでした。本書を読むと歴史、宗教問題、人種問題とそれらに起因する領土問題についての理解が深まり、紛争の背景がよく理解できます。重い話題が多い中でワインや食に関する章もありホッとさせられました。2025/10/07




