内容説明
本書では、生物多様性の保全と利用をめぐる国際関係、および生物多様性を保全するための保護地域をめぐる国際関係に焦点を当てて、平易に解き明かした。一般的にはあまり知られていない生物多様性と保護地域の光と影、生物資源やその原産地でもある自然保護地域を先進国の視点から支配してきたことから生じた先進国と途上国の相克を解明している。
目次
第1部 生物多様性をめぐる国際関係(生物資源の利用と交流;生物多様性の喪失と保全;生物多様性概念の醸成と政策の変遷;生物多様性条約と南北問題)
第2部 国立公園・自然保護地域をめぐる国際関係(保護地域の誕生と世界的拡張;保護地域ガバナンスのパラダイムシフト;国立公園の世界会議;日本の国立公園)
第3部 インドネシアの生物多様性保全と国際開発援助(生物多様性の国際開発援助プロジェクト;インドネシアの国立公園管理と地域社会;持続可能な運営と連携・協働)
第4部 対立を超えて―生物多様性・保護地域その新たな役割と期待(生物多様性保全への政策アプローチの検討;生物多様性・保護地域の新たな役割と期待)
著者等紹介
高橋進[タカハシススム]
共栄大学教育学部教授。1949年東京生まれ。1972年東京大学農学部林学科卒業、環境庁入庁。自然環境調査室長、JICAインドネシア生物多様性保全プロジェクト初代リーダー、国立環境研究所環境情報センター長、米国東西センター客員研究員などを経て、2002年より共栄大学国際経営学部教授、2011年より現職。専門は、国際環境政策論(生物多様性・保護地域)、環境教育論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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