内容説明
思い出をいくつもいくつも書き出す。ただそれだけで、あなたの人生が輝き始める。生きてあることの、この上ない幸福と喜び。世界が一瞬一瞬に与えてくれるものを感じ取るために、あなたがいまできること。レヴィーストロースの後継者として、フランスを代表する知性があなたへ贈る珠玉のエッセイ。フランスで30万部のベストセラー。
目次
2011年8月13日
8月13日、数時間後
8月14日
8月15日、18時27分
2011年8月17日
8月18日
10時間後
8月21日
8月24日
9月2日
9月4日
9月6日
9月10日
9月15日
9月23日
10月10日
著者等紹介
エリチエ,フランソワーズ[エリチエ,フランソワーズ] [H´eritier,Francoise]
フランス社会科学高等研究院研究指導教授、コレージュ・ド・フランス社会人類学研究室長等を歴任、現在コレージュ・ド・フランス名誉教授。全国エイズ審議会初代会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
22
日本ではこの教授の学術書は翻訳、出版されてないが、コレージュ・ド・フランス名誉教授。社会人類学者。この本はエッセイ? タイトルが素敵だ。知的で繊細で、しかも誇り高い女性、そしてユーモアのセンスも人生の機微も行間に感じられる。他の方のレビューに清少納言、という名前が出てくる。現代フランスの清少納言・・・? 否、平安朝よりもっと自由に呼吸している女性教授だ。フランソワーズ・エリチエ先生。他の本も読んでみたい。2018/04/14
小太郎
12
帯に書いてる「レヴィ・ストロースの後継者」というので惹かれて読みました。自分の気に入った思い出、不思議だなと感じたこと、「些細な何でもないこと」などを連綿と書き出しています。あるあると感じることや、よく分からんな~が混在しています。エッセイじゃなくて一種の散文詩のような内容。読んでるうちに不思議な感じがしてきます、これはこれでありだな~。2019/05/10
ののまる
11
今の私の心情にぴったりの本でした。私も「人生の塩」を書き出してみよう。「たずさわっている仕事や活動とは別に、激しい恋愛感情とも別に、さらには政治的なあるいはその他のあらゆるレベルの問題への積極的な関与とも別に、生きているというそれだけのことの中にある何か軽やかなもの、優美なもの。…私たち誰もの人生に加味されているこの些細なもの、「人生の塩」である」。「人生のほんの些細な出来事の一つひとつを、毎日そこに立ち戻り元気をとり戻すことのできるような、絶えずひとりでに増大していく美と魅惑の宝庫にするための方法」2014/06/23
くさてる
11
キラキラとかがやくもの。自分の人生における小さな幸せ、喜び、ときめいた瞬間がさらさらと流れるように思い出され語られていくうちに、その言葉はより深い過去の瞬間、人生そのものを振り返る深さに達しかけてはまた戻っていく。自由な詩のような語りかけから何を受け取るかは読み手次第、という印象を受けた一冊でした。2014/06/10
みけのすずね
7
生きるという偉業を支える好奇心という隠れた原動力の存在、「私」が周囲の世界に注ぐ共感の好意的まなざし、あるいは批判的かつ本質的なまなざしの存在を私たちが知ることができる書き物。ほんの些細な日常の出来事も、感覚的喜びの瞬間たちになる。その基盤にある「味わう」能力、強い食欲、欲望をもつことのできる能力。こういうの読むと、頭で考えてる事を実現しようと悩むより、日々感じた事を味わっていきたいなあと思う。2019/01/18
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