目次
第1章 給食費未納問題
第2章 就学援助の現状
第3章 就学援助運用の自治体格差
第4章 現物給付としての学校給食の意義
第5章 高校版就学援助の必要性―卒業クライシス問題
第6章 母子家庭の母にとってのパートタイム労働
第7章 災害と子どもの貧困―災害時における子どもへの支援
第8章 子どもの貧困削減のための政策を考える
第9章 議員立法による弱者の人権の確立―子どもの貧困対策法
著者等紹介
鳫咲子[ガンサキコ]
千葉県生まれ。跡見学園女子大学マネジメント学部准教授(行政学)・早稲田大学公共経営大学院非常勤講師(立法過程論)。博士(法学)。参議院事務局に調査員等として二七年間勤務。子どもの貧困・DV等に関する調査研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆう。
14
子どもの貧困がもたらす教育の不平等を論じたものです。就学援助、学校給食、母子家庭などに焦点があてられ、議員立法として成立した「子どもの貧困対策法」の意義や課題、震災と子どもの貧困も論じられています。子どもの貧困は所得面での貧困と同時に、社会からの剥奪状態であることを筆者は強く訴えます。それが強くあらわれたのが東日本大震災での子どもの貧困なのだと思いました。今日の貧困は、政策、制度のあり方と深く結びついています。今年に入り「子ども貧困大綱」が出ましたが、具体的数値は出ていません。政治の責任を痛感しました。2014/11/20
てくてく
8
教育において見いだされる子どもの貧困は、子どもがはく奪された状況であることが何度か指摘されており、そのことが印象的であった。副題に掲げられた、就学援助・学校給食・母子家庭の問題の他、震災における乳幼児を抱えた親子の支援不足なども取り上げられている。2013年に刊行されたものだが、今もなお課題が残っているあるいは深刻化している。2021/03/17
ブルーツ・リー
4
子供の貧困問題について。 基本的に貧困とは、親の世代の問題であるにも関わらず、その「被害」を特に被っているのが子供世代なのだと思った。 子供の貧困の場合でも、親の失業保険から漏れた辺りになると、もう日本にはセーフティネットは無くて、一気に生活保護にまで行ってしまう。 今の日本に予算は限られているが、貧困の連鎖が続くのは、国のためにもならない訳で、単に子供がかわいそうだから、というだけではなく、社会のためにも、子供世代の貧困を助けなければならないと思った。 生活保護以外の仕組みが必要ではないか。2021/12/05
ブルーツ・リー
2
再読であった模様。 如何に社会に置いて子供に成功体験を積ませるか。という議論であったように思う。 旧民主党政権の、子供ファーストの理念そのものは、間違ってはいなかったのだとは思われる。 現在に置いては、自民党議員も含めて、概ね、この本の内容には賛同いただけるものになっていると思われる。 子供を教育もせず、食事も用意しないような親に期待してもどうにもならない訳で、何とか、政府や、地域の支援によって、子供だけでも貧困から助けられないか。 教育を与えて、自ら生きられる大人へ育てる事で、貧困の連鎖も防げる。2023/11/22
ねええちゃんvol.2
2
★★★ やっぱり子供にはガンガン勉強させなければ!2016/05/11