目次
1 多彩な自然環境
2 層をなす歴史―イスラーム以前
3 層をなす歴史―イスラーム以後
4 宗教・宗派の万華鏡
5 激動する政治の中で
6 複雑性を増す政治経済
7 変転の行方
8 人々の暮らし
9 社会のダイナミズム
10 文化の躍動
著者等紹介
黒木英充[クロキヒデミツ]
1961年東京生まれ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授。中東地域研究、東アラブ近代史。東京大学教養学部卒、東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。東京大学東洋文化研究所助手、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助手、同助教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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姉勤
22
混乱と混迷、難民の発震の地。シリア・レバノンの歴史、地理、風土、文化、人気(じんき)。はるかメソポタミア以前から農業発祥の地の一つとして栄え、東西南北の交接の要地ゆえに、多民族、多文化、他宗教がモザイクのように勃興と没落を繰り返した。ローマ、ペルシャ、十字軍、イスラム、オスマントルコ、そしてフランスの分断統治が現在の禍根と戦禍の因となり、国民の恨みと恐独裁者の怖を餌として、米露欧の新兵器の実験場と化している。そこには人々の暮らしがあるはず。報道という脚色した情報しか入手できない素人の手がかりとなる64章。2017/03/05
KAI
2
シリア・レバノンの政治、宗教、文化、習俗に関して各専門家がわかりやすく説明しています。 西アジア研究の入門書としてはとてもよく練られた一冊です。 2018/01/29
もっと読書
0
シリアやレバノンで争いが沢山起こるのはなぜだろう? そもそもこの二つの国はどんな国々なんだろう? この本はそうした疑問の解決のヒントをくれるだけでなく、 そこからさらに両国に関係するあらゆる事柄を掘り下げていく 一冊です。 この本の扱う内容は様々です。両国の歴史や存在感のある宗教のようなお堅い内容から、 アテクという美味しい蒸留酒や長い歴史のある石鹸などを誇るシリア、 豊かな音楽・ポップカルチャーを持つレバノンなど楽しく読めるもあり そこには戦乱の地というイメージとは違う一面を垣間見る ことが出来ます 2021/10/21