目次
序論
第1章 『ザ・ビーチ』の憂鬱―“ロマン主義的まなざし”の陥穽
第2章 地域の虚構化と観光化
第3章 観光文化と他者性
補論 人間はアンドロイドの夢を見るのか?―映画『ブレードランナー』におけるポストモダニズムの身体と表象
第4章 後期近代の観光社会学へ向けて
著者等紹介
須藤廣[スドウヒロシ]
1976年東京外国語大学英米語学科卒業。高校教員を経て、1993年日本大学大学院文学研究科博士後期課程社会学専攻単位取得満期退学。現在、北九州市立大学文学部教授。専攻は観光社会学、文化社会学、社会意識論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポカホンタス
2
序論が秀逸。文章が読みやすく、論理が明快。ただ、繰り返しが多い。ツーリズムをめぐるさまざまな局面を「両義性」という一点で凝縮している。非常に参考になった。ポストモダン分析という点でも洗練されている。2015/01/30
しんぷぅ
0
非常に良くできた内容と思う。本自体のボリュームがそれほど膨大でないにも関わらず、わかりやすさと取り扱う内容の範囲、どちらも高水準でまとめられている。三章までは観光における具体例も含め非常にわかりやすく、続く補論と四章は観光だけでなくポストモダンという哲学的分野に深く切り込んでいるためやや難解だが、丁寧に解説されているためゆっくり考えて読めばつまづく事はないだろう。現在進行形の観光を巡る諸問題を取り扱った書籍はまだ少ない中、それらをよく説明した名著でしょう。2016/12/04