内容説明
植民地期朝鮮における言語支配とはいかなるものだったか。このテーマをめぐって争われてきた朝鮮語抹殺論と植民地支配肯定論を批判的に検証しつつ、朝鮮語規範化(近代化)の展開過程とその背景について丹念に掘り起こし、この問いに迫る。歴史学と言語学を横断し当時の朝鮮語の世界に光を当てる画期的研究。
目次
序章 研究史と争点
第1章 教育政策からみた「朝鮮語問題」の位相
第2章 近代朝鮮における文字への価値づけとその文脈
第3章 支持されぬ言語規範
第4章 「学務局にて頭痛中」
第5章 朝鮮語規範化運動の成功と挫折
第6章 「ハングル」に敗れた朝鮮語綴字法
第7章 植民地期朝鮮における朝鮮語規範化運動と「伝統」
終章 結論と展望
著者等紹介
三ツ井崇[ミツイタカシ]
1974年福井県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科(地域社会研究専攻)で博士学位を取得する。日本学術振興会特別研究員、同志社大学言語文化教育研究センター専任講師・准教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科(言語情報科学専攻)准教授。専門は朝鮮近代教育・文化史、言語社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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