内容説明
児童養護施設からの大学等への進学率は一般進学率の5分の1に過ぎず、経済的な理由で夢をあきらめざるをえない子どもたちも多い。そんな逆境を乗り越えて進学・就職を果たした42人の若者による、自立の苦労と喜び、社会への思い、そして後輩へのメッセージをこめたエッセイ集。
目次
1 施設の暮らし、そしてこれから(目標を持って生きていこう;初心を大切に ほか)
2 私の学生生活(卒園後の生活をふまえて;一緒に祝福したい ほか)
3 夢をかなえるために(幸せへの道;粗食の日 ほか)
4 仕事・子育て、社会に出た今思うこと(大学院を辞めたこと;SEとして働く誇り ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
40
図書館本。児童養護施設を卒園して、夢をかなえるためにそれぞれの進路を決めていく過程にある青年達の独白。進路を決めるということは普通のようでいて、その実、相当の覚悟と努力が必要なことがありありと示される。そして、財力。これがかなりの足かせとなっていることが窺われる。しかし、何よりも本人の夢を「持つ」力こそが、夢を「かなえる」力の最大の後押しにもなることが独白の端々からにじみ出ていた。★★★☆☆2018/12/25
オレンジstory
1
社会的養護の多くが高校卒業後に施設を退所することとなる。18で進学か就職のどちらかを選択せざるを得ないが、いずれの道を選択するとしても経済的な支援は必要である。経済的な理由で選択肢が閉ざされることなく支援を受けて進学をした人たちの言葉には熱を感じた。いずれにしても金銭と人的なサポートがまたまだ不足しているように感じる。2024/06/15
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