目次
第1部 わが心の永山則夫(百円泥棒;無知の涙;静岡事件;「連続射殺事件」の動機;事件捜査;罪の責任;反省=共立運動;弁護人抜き裁判;少年法改正、三億円事件;死刑判決と控訴審;減刑判決;被害者の母;追放と減刑破棄;小説と永山則夫;愛か―無か)
第2部 死刑廃止運動(日本の死刑廃止;一九八〇年代;運動の全国化;問われる「死刑廃止」;死刑存廃論)
むすびそして、今
付録 死刑について(死刑前史―血の復讐とタブー;「穢れ」と死刑;室町以前の「日本」;中世世界と死刑;近代刑法と死刑;死刑廃止の時代)
著者等紹介
武田和夫[タケダカズオ]
1948年、兵庫県に生まれる。東京大学法学部中退。山谷労働者の解放運動を経て、1977年より1982年まで永山則夫裁判を支援。以降、死刑囚支援を通じて死刑廃止に独自の立場からかかわり、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayumi Katayama
0
永山則夫に関する二冊目。公判についても興味深いが特に印象に残ったのは第二部の『5.死刑存廃論』だったかもしれない。著者の次の言葉が突き刺さる。『日本では「司法の権威を守るためには誤判による死刑もやむを得ない」などと公言してはばからない関係者も存在するのである』。私は「死刑もやむなしか」と考えてはいるが、もちろんそれが「司法の権威」を守るためなどとは考えていない。だが、誤判をなくせない状況で死刑を存続するというのは「誤判による死刑もやむを得ない」と同じなのだと、ようやく気付いた。2016/01/23
-
- 洋書
- Thomas Otway