出版社内容情報
「格差論」から「貧困論」へ。格差の存在に関する堂々巡りの議論を超え、もはや無視できない現代の「貧困と不平等」の現実を実証し、あるべき「社会的公正」を探る。2006年9月に行われたシンポジウムを基に、第一線の研究者たちが日本とアメリカの貧困問題に迫る書。
目次
「貧困・不平等・社会的公正に関する日米シンポジウム」開催の目的
第1部 不平等社会における貧困の諸相(「どん欲さは善」か―金持ち、貧困者、個人責任;子ども:子どもの貧困と社会的公正 ほか)
第2部 何が福祉国家を後退させてきたか(政策:合衆国における福祉削減の原因と結果;研究動向:国民生活の不安定化と低所得問題研究の課題 ほか)
第3部 「豊かな社会」の貧困観と転換の基盤(意識:ステレオタイプと統計―世論と貧困測定;社会意識:現代日本の貧困観―相対的貧困像の対置 ほか)
第4部 社会的公正実現のための理論と実践戦略(社会的共感―貧困と向き合うための新たなパラダイム;憲法25条を守り生かす運動の発展を ほか)
第5部 まとめと課題(貧困からの第一歩―私たちがリスク社会を生み出す;コメントを踏まえて)
著者等紹介
青木紀[アオキオサム]
北海道大学大学院教育学研究科教授
杉村宏[スギムラヒロシ]
法政大学現代福祉学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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