戦争を生きた人びと

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  • サイズ B6判/ページ数 155p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750323336
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

小さな地方で生まれ育った主人公あやがいやいや地元の農家に嫁いでから、戦時下、終戦、戦後復興、時代と社会そして一家の変化に精一杯生きていく。戦争と平和とは何なのか、幸せとは何なのかを、きわめて平均的な地方に住む日本の一市民の半生を描く物語。

はじめに(物語の背景)
あやの結婚
結婚式
一郎の誕生
たけの入隊
二郎の誕生
戦地
たけと家族
農地改革
ゆりの誕生
おばあさんの死
たけともも
軍人恩給
三郎の誕生
一郎の結婚
二郎の結婚

ゆりの結婚
新しい家
再会
あとがき

あとがき
 この作品の登場人物は、みなフィクションであるが、田舎のしきたりはノンフィクションのものが多い。そして英雄の話でもなく、有名人の話でもなく、一般の市民が戦中戦後をどう生きたかという話である。
 昭和一〇年頃、あやが嫁に行きたくなくて、南天の樹の下で泣いていたのは事実。
 その頃の娘はみな、お百姓さんのところには行きたくなくて、市内のサラリーマンのところへ嫁(とつ)いで行きたがった。
 でも見合いで決まると行かざるをえない。「かわいそうだな」と思ったのがきっかけで書き始めたが、次々と事件が飛び出して、長いものになってしまった。
 昭和一二年に日支事変が始まり、この戦争は長引いた。終戦後まで生きた人は、戦争を抜きにして、通りすぎた時代のことを語ることはできない。この作品の主人公の一人、高山武彦も戦争が始まると、徴兵され戦地に送られた。
 日本中の人が非常時の中で暮らすようになり、いつしか非常時が当たり前になり、平和がどんなものか忘れてしまった。
 例えば、米は配給。着る物は衣料切符でしか買えなかった。仕事は、「月月火水木金金」と一週間休みなく働かされた。
 昭和一六年一二月八日、ハワイ(真珠湾)に停泊していた米国太平洋艦隊を日本海軍の機動部隊が奇襲攻撃して、太平洋戦争が始まった。
 しかし日本は戦争(戦線)の拡大、連合国の抵抗にたちまち物資が欠乏していき――それまでは招集令状は赤染めの紙と決まっていたが、染料が不足し、ピンク色の紙で兵隊を召集したほど――このように物量に差のある日本が負けるのは、火を見るよりあきらかであった。
 結局物量に勝る米国が勝利したが、この戦争でB29・原爆・焼夷弾の攻撃にあい、軍人はもとより、老若男女を含むたくさんの日本人および在日外国人が犠牲となった。
 昭和二〇年八月一五日、終戦。
 終戦のあとでは、国中がインフレに悩み、物資も不足したまま、国そのものが貧しく人びとはやっと生きていける状態であった。
 それでも戦後みんな努力して働き、戦後一五年もたった頃には、経済もだいぶ立ち直って来た。
 農家も戦前のように手と足で働く時代は終って機械で仕事をするようになった。
 そして遂に日本は経済大国になった。
 戦後政府は道の整備に力を入れ、日本中の道路を広げ、アスファルトを敷いた。自動車も国民の三人に一人が持つようになり、都会から車で三~四時間で行ける場所にはセカンドハウスも建てられるようになった。
 やがて経済の絶頂期を迎えた日本――そしてバブルがはじけて、一時景気が大変落ちこんだが、次第に回復している。この件(くだり)についてはみなさんもよくご存知のことと思う。
 戦後生まれた若者たちは、自由に恋愛して結婚している。
 戦争中の事を考えると、今はつくづく平和で自由な時代だと思う。
 戦争など、二度とあってはならない。

二〇〇六年一月
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著者等紹介

宮川やすえ[ミヤカワヤスエ]
拓殖大学名誉教授。児童文化功労賞受賞。日本児童文芸家協会顧問。日本文芸家協会会員。日本児童文学者協会評議員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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