出版社内容情報
「表現の自由」をジャーナリズムや芸術に限らず広い視野からとらえ、この問題に関するあらゆるトピックを網羅した「読む事典」。アウンサンスーチー、ラシュディ、チョムスキー、エーコ、ハヴェル、マンデラ、サイード、ソンタグなどが寄稿。
● 本書の特色
△ 「表現の自由」をジャーナリズムや芸術に限らず広い視野からとらえ、この問題に関するあらゆる事項を取り上げた。
△ 「検閲」「教育」など、特に重要な問題については論文も収録した。
● 収録項目
学問の自由/広告/芸術/冒涜/焚書/検閲/汚職/独裁/教育/倫理観/映画/表現の自由/情報の自由/ヘイト・スピーチ/ユーモア/インターネット/ジャーナリスト/言葉/図書館/マスメディア/音楽/猥褻/メディアの所有/写真/政治的公正/ポルノ/プライバシー/プロパガンダ/読書/宗教/サミズダート/科学/翻訳/戦争/内部告発者/作家/星星画会
刊行に寄せて
自由な表現をめぐる現状について知っておくべきすべてのこと、またこれまで隠されてきたこと、それを読者諸氏にお伝えするのが本書である。なぜ今、この本を刊行するのか。英国ではこの問題について開かれた議論がなされることはほとんどなく、自由な表現は間違いなく過小評価されているからである。それでも、自由な表現はあらゆる人権の基盤をなすものだ――そして、自らが人間であることを人に感じさせるものでもある。
掲載した文章のほとんどは『検閲時評』(Index on Censorship)に掲載されたもので、末尾に執筆者と発表の日付を表示した。他の資料からの引用については出典を明記した。『検閲時評』の掲載号に関するさらに詳しい情報については、巻末の出典一覧を参照されたい。
検閲は興味深く移ろいやすい問題で、明快な場合もあれば微妙な場合もある。本書では、政府による公式な検閲のほか、非公式な言論弾圧も取り上げた。執筆者のほとんどは自由な言論の熱烈な擁護派だが、擁護派以外も寄稿している。著名な著者もいれば無名の人もいる。
本書は単なる事典ではない。検閲、言論弾圧、そして自由な表現に関する手引書として使っていただければ幸いであ
目次
表現の自由と検閲を知るための事典本編(検閲は必要か?;麻薬撲滅運動;政治論議:それは教育の現場から排除されるべきか?;移住するか死を待つか;音楽:憎しみのサウンド;愛国心の今;戦争報道)
著者等紹介
田島泰彦[タジマヤスヒコ]
1952年生まれ。上智大学法学部卒、早稲田大学大学院博士後期課程単位取得満期退学。憲法・メディア法専攻。神奈川大学短期大学部教授などを経て、99年より上智大学文学部新聞学科教授。毎日新聞「開かれた新聞」委員会委員、川崎市公文書公開審議会委員なども兼務
滝順子[タキジュンコ]
1956年生まれ。早稲田大学第一文学部英文科卒業。主に時事英語関連の雑誌翻訳に携わる
増田恵里子[マスダエリコ]
1961年生まれ。静岡大学人文学部およびオレゴン大学経営学部卒業。ビジネス文書、雑誌記事などの翻訳に携わる
丸山敬子[マルヤマケイコ]
1949年生まれ。立教大学法学部政治学科卒業。法律・ビジネス分野、雑誌記事などの翻訳に携わる
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