自殺予防マニュアル―一般医療機関におけるうつ状態・うつ病の早期発見とその対応

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  • サイズ B5判/ページ数 61p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784750318653
  • NDC分類 493.76
  • Cコード C0047

出版社内容情報

年間自殺者約3万人のうちの大多数が、最後の行動に及ぶ前に精神疾患にかかっていたという事実が明らかになっている。自殺予防を精神科だけの問題ではなく、医療従事者全体の問題ととらえ、適切な精神科治療に結びつけるための知識、対応方法を紹介する。

まえがき(坪井栄孝)

はじめに(高橋祥友)
1 自殺の現状
2 自殺予防は医療者全体の問題
3 自殺の危険因子
(1)自殺未遂歴
(2)精神疾患の既往
(3)事故傾性(accident proness)
(4)周囲からサポートが得られない状況
4 「自殺したい」と打ち明けられたら
まとめ 

1 うつ病とはどんな病気なのか(神庭重信)
1 うつ病とはどのような病気なのでしょうか
2 うつ病を見落とさないための重要な知識:うつ病の鑑別診断
(1)身体症状
(2)症状の日内変動
(3)行動の変化:性格の障害との鑑別
(4)精神病症状(妄想や幻覚など):統合失調症との鑑別
(5)不安障害との合併
(6)一般疾患との合併
(7)脳の器質的な障害が疑われる場合
(8)アルコール依存が疑われる場合
(9)月経前や更年期の症状
(10)重症のうつ病の場合
(11)慢性化している場合
(12)躁症状が出現した場合
3 うつ病を診断するための面接
(1)抑うつ気分
(2)興味または喜びの喪失
(3)食欲の減退または増加
(4)睡眠障害(不眠または睡眠過多)
(5)精神運動機能のルピリド

3 専門医へ紹介するタイミング(中村純)
はじめに
1 専門医へ紹介したほうがよい場合
(1)診断に苦慮する場合
(2)SSRI、SNRI、スルピリドを投与しても症状が改善しない場合
(3)うつ病が重症の場合
(4)産後うつ病
(5)躁状態
(6)自殺念慮が強いうつ病
2 精神科医と一般診療科医の連携
おわりに

4 自殺未遂が起きた時の具体的な対応(高橋祥友)
1 自殺未遂に対しては厳重な警戒を
2 治療の原則
3 群発自殺
まとめ

参考文献
あとがき(西島英利)

 わが国では、高齢化の進展に伴う痴呆精神疾患患者への対応、うつ病患者の増加と中高年男性の自殺者の激増、さらには、実母等による児童虐待、少年による凶悪犯罪等の思春期の問題など、すべての世代において、こころの健康が課題となっております。
 特に自殺の問題は、それまで約2万2000人前後であった自殺者が、平成10年には約3万2000人と急増して以来、5年連続で3万人を超え、深刻な社会問題となっており、社会全体で自殺予防対策を推進することが求められています。
 自殺の動機、理由としては、「健康問題」、「経済・生活問題」、「家庭問題」 がありますが、精神疾患を有している者も多く、中でもうつ病であった者の割合が高いことが指摘されています。また、自殺者の多くが、生前何らかの身体症状を訴え、精神科以外の医療機関を受診している事実もあります。
 日本医師会では、このような状況を踏まえて、精神科医である西島英利常任理事の監修により、神庭重信山梨大学・九州大学(兼務)大学院教授、高橋祥友防衛医科大学校教授、中村純産業医科大学教授のご執筆により、『自殺予防マニュアル―一般医療機関におけるうつ状態・うつ病の早期発見とその対応』を

目次

1 うつ病とはどんな病気なのか(うつ病とはどのような病気なのでしょうか;うつ病を見落とさないための重要な知識:うつ病の鑑別診断 ほか)
2 うつ病の治療(精神療法の原則;認知療法 ほか)
3 専門医へ紹介するタイミング(専門医へ紹介したほうがよい場合;精神科医と一般診療科医の連携)
4 自殺未遂が起きた時の具体的な対応(自殺未遂に対しては厳重な警戒を;治療の原則 ほか)

著者等紹介

西島英利[ニシジマヒデトシ]
日本医師会常任理事・小倉蒲生病院理事長。昭和52年日本医科大学卒業。昭和59年小倉蒲生病院理事長。昭和60年久留米大学非常勤講師(医学部神経精神科)。平成10年日本医師会常任理事。厚生労働省社会保障審議会障害者部会委員、中央社会保険医療協議会委員等を歴任
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