出版社内容情報
アメリカの若者たちが歴史を学んでいる教科書では、自分たちの歴史がどのように書かれているのか。先住民や白人以外の移民の歴史・社会・文化の無視、白人西洋文明中心の嘘を、代表的な教科書の記述を取り上げながらえぐり出す。
本書で検討された一二冊のアメリカ史教科書一覧
謝 辞
序 文 なにかがひどく間違ってしまった 富田虎男訳
第1章 歴史にハンディキャップを負わされて 富田虎男訳
――英雄づくりの過程
英雄化/社会主義者ヘレン・ケラー/対外侵略の急先鋒ウィルソン/人種主義者ウィルソン/英雄はつくられる/われわれの英雄はだれか
第2章 一四九三年 佐藤 円訳
――コロンブスの二回目の航海の重要性
コロンブスの目的/コロンブス以前のアメリカ探検/コロンブスの実像/コロンブスによる収奪と奴隷貿易/「ヨーロッパ」の誕生/自己陶酔の歴史
第3章 最初の感謝祭の虚実 佐藤 円訳
疫病の影響/ヨーロッパ人到来以前のアメリカの人口/「民主的で道徳的な」ピルグリムズ/ピルグリムズの協力者たち/起源神話としての感謝祭
第4章 赤人の目線から 鵜月裕典訳
歴史教科書のなかのインディアン像/文化接触とインディアン文化の変容/インディアンになったヨーロッパ人/インディアン文化の貢献/インディアン戦争は戦争でないのか/植民地争奪戦争とインディアン/一八一二年戦争とインディアン/戦争に代わる選択肢子訳
――消された少し前の過去
歴史教科書のなかのヴェトナム戦争/無視されるサシャ
第10章 「進歩はわが社の最も重要な製品である」 篠田靖子訳
――ジェネラル・エレクトリックス社のモットー
進歩の理念/進歩の代償/魔女が歌う「進歩」の歌
第11章 歴史はなぜこのように教えられているのか 富田虎男訳
「現在を支配するものが過去を支配する」/教科書の採択過程/執筆者の責任か/教師の怠慢か/検閲は必要か
第12章 このように歴史を教えるとどういう結果になるか 富田虎男訳
生活に根づいた歴史教育/「ヴェトナム練習問題」/忠誠と社会化
結 び これからの嘘――どう対処すべきか 富田虎男訳
歴史教育の改善に向けて/新しいアメリカ史像の探求
原 注
監訳者あとがき
索 引
目次
なにかがひどく問違ってしまった
歴史にハンディキャップを負わされて―英雄づくりの過程
一四九三年―コロンブスの二回目の航海の重要性
最初の感謝祭の虚実
赤人の目線から
『風と共に去りぬ』―アメリカ史教科書の目につかない人種差別主義
ジョン・ブラウンとエイブラハム・リンカン―アメリカ史教科書の目につかない反人種差別主義
機会の国
ビッグ・ブラザーを監視して―教科書は連邦政府についてなにを教えているか
記憶の奈落の底へ―消された少し前の過去
「進歩はわが社の最も重要な製品である」―ジェネラル・エレクトリックス社のモットー
歴史はなぜこのように教えられているのか
このように歴史を教えるとどういう結果になるか
これからの嘘―どう対処すべきか
著者等紹介
富田虎男[トミタトラオ]
立教大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
takao
tkm66
lovejoy