出版社内容情報
チベット文化の宝蔵にして世界的な文化遺産、デルゲパルカン。伝統的かつ大規模な木版印刷工房の歴史と現在を豊富なカラー写真を交え初めて明かす。
序・チベット文化圏の広がりと多彩な自然環境(池田巧)
活きている文化遺産デルゲパルカン(中西純一)
第一章 はじめての出会い
第二章 デルゲへの道のり
第三章 残された二七万余枚の版木
第四章 動態保存をいかにするか
チベットの木版印刷の世界――デルゲパルカン研究への序説(池田巧)
第一章 経典印刷の巨大なシステム
第二章 文字の創制からデルゲ版大蔵経へ
第三章 チベット文字の書写特性と木版印刷
版木・用紙の作成と周辺地域の植生(山中勝次)
あとがき(中西純一)
内容説明
ラサでも北京でも現存しない、チベット大蔵経木版手刷り印刷システム。東チベットの森林地帯、中国四川省のデルゲパルカン(徳格印経院)の歴史、現在、未来。
目次
活きている文化遺産デルゲパルカン(はじめての出会い;デルゲへの道のり;残された二七万余枚の版木;動態保存をいかにするか)
チベットの木版印刷の世界―デルゲパルカン研究への序説(経典印刷の巨大なシステム;文字の創制からデルゲ版大蔵経へ;チベット文字の書写特性と木版印刷)
版木・用紙の作成と周辺地域の植生
著者等紹介
池田巧[イケダタクミ]
1962年北海道生まれ。北海道大学文学部卒業。東京大学大学院在学中に北京の中央民族学院に留学、中国語とチベット語の方言調査の方法を学ぶ。1988年5月初めてカンディン“康定”からラゴン“塔公”までを乗合いのボンネットバスに揺られて踏査。このとき拠点として逗留した四川大学で留学中の中西純一氏と出会う。山梨県立女子短期大学講師、立教大学社会学部助教授を経て1999年より京都大学人文科学研究所助教授。専門は中国語とチベット系諸語の方言研究。近年は四川省の“川西民族走廊”地区に分布する羌語支諸語の調査と分析に取り組んでいる
中西純一[ナカニシジュンイチ]
1965年兵庫県生まれ。東京農業大学農学部卒業。東農大探検部が主催する長江航行活動実行委員会に83年から参加、未開放地区であったチベットに憧れを持つ。成都の四川大学に語学留学。その後武漢の華中農業大学、北京農業大学にてきのこ栽培学を学ぶ。90年夏に東農大時代の仲間とチベット高原に位置する長江源流をゴムボートで下り、94年夏にはメコン川源頭探検を行なう。96年にデルゲを訪れ、パルカンの永続的な保存と活用を目指した活動をはじめる。留学終了後は中国語通訳・コーディネイター業を経て現在はフリーのTVディレクター・食材探検家
山中勝次[ヤマナカカツジ]
1942年京都市生まれ。京都大学農学部林学科卒業。同大学院博士課程修了後、奈良県林業試験場総括研究員を経て、きのこ総合研究所所長(民間企業)。1999年12月より京都菌類研究所所長。2000年より京都大学非常勤講師。農学博士。1992年以来、中西純一氏らとともに、中国のきのこの生態や栽培状況の調査で中国国内の随所を訪問。専門は菌学、樹木学、木材学など森林を構成する生物一般にかかわる幅広い研究領域を対象としている。最近では「かび・きのこ」以外に都市の樹木衰退調査や里山林再生など「緑」に関する研究参加の要請が多い
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- マイナンバー法と金融実務