スピリチュアル・シングル宣言―生き方と社会運動の新しい原理を求めて

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750317175
  • NDC分類 147
  • Cコード C0036

出版社内容情報

家族単位が企業や国などの根本原則となっている日本で、自立した個人を基本にする「シングル単位論」を提唱し、社会・政治制度改革を提案する。人権、平和、セクシュアリティ、南北問題などを考え、新しい関係、生き方を作り上げていく出発点となる論考。

はじめに
1章 なぜ今、〈スピリチュアリティ〉か
1-1 日本の社会状況――恐るべき「想像力や共感の欠如」「殺伐とした空気」
1-2 良心派・民主運動側の限界

2章 〈スピリチュアリティ〉とは何か
2-1 表層世界と「混沌の闇世界」
2-2 〈たましい〉〈スピリチュアリティ〉とは何か

3章 〈スピリチュアル・シングル主義〉という主張
3-1 〈スピリチュアル・シングル主義〉の最初の定義
3-2 自己の拡張としての〈スピ・シン主義〉――新しい水準の〈人権〉概念の創設へ
3-3 〈スピ・シン主義〉のもう少し突っ込んだ説明――俗なる価値の尊重、即興性、アート

4章 〈スピ・シン主義〉の展開――新しい人権論としての〈スピ・シン主義〉
4-1 多様性、エンパワメント、〈スピリチュアリティ〉を組み込んだ、新しい人権論
4-2 人間の成熟と〈孤独〉

5章 なにを言いたいのか――まとめにかえて

〈スピ・シン主義〉的なおすすめ作品ガイド
参考文献
著者紹介

 私なりの、「生き方の奥底のライン」というものが、見えてきた。何を見ても、どれを読んでも、そこだよなあというもの。私が好きな人や素晴らしいと思える人にはあるのに、でも、それが明確に指摘も意識もされていないようなもの。それが見えていない人がまだまだ多いように思う。このことを明確に他者に伝え、他の人と語り合い、自らそれを実現する生き方を探り、次の世代に伝えていく必要があるように思う。自分にとって、生き方や社会運動(人権)への関わり方を見直す指針となるようなもの。私が1回だけの、かけがえのない自分の人生を、悔いなく生ききるとは、どういう生き方なのか。それを、私はこの本で〈スピリチュアル・シングル主義〉(略して〈スピ・シン主義〉)と名づけ、その概念を鍛え上げようと試みた。
 宗教でも、ニューエイジ(精神世界論)でも、オカルトでもない。むしろそれらを批判する。しかし、それらに近接せざるをえない領域の思考。合理主義者の私が、経験を積み重ね、考え続けて、そこを扱わざるをえないと思い至った領域。「個人」と「全体性へのつながり」の問題を考え、私が突き当たったのは、〈たましい〉というとても微妙な概念だった。そして、ちゃんとまと

内容説明

自立した個人を基本に、実効的な社会・政治制度改革を提案した「シングル単位論」をさらに思想的に練り上げ、現代日本を席巻する「癒しブーム」、その裏腹の「殺伐とした空気」に警鐘を鳴らし、まさに今拓かれる新たなステージ。

目次

1章 なぜ今、“スピリチュアリティ”か(日本の社会状況―恐るべき「想像力や共感の欠如」「殺伐とした空気」;良心派・民主運動側の限界)
2章 “スピリチュアリティ”とは何か(表層世界と「混沌の闇世界」;“たましい”“スピリチュアリティ”とは何か)
3章 “スピリチュアル・シングル主義”という主張(“スピリチュアル・シングル主義”の最初の定義;自己の拡張としての“スピ・シン主義”―新しい水準の“人権”概念の創設へ ほか)
4章 “スピ・シン主義”の展開―新しい人権論としての“スピ・シン主義”(多様性、エンパワメント、“スピリチュアリティ”を組み込んだ、新しい人権論;人間の成熟と“孤独”)
5章 なにを言いたいのか―まとめにかえて

著者等紹介

伊田広行[イダヒロユキ]
1958年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程修了。現在、大阪経済大学教員。専門は、社会政策、ジェンダー論、女性政策、労働経済
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