黒羽清隆 日本史料講読 日米開戦・破局への道―『木戸幸一日記』(一九四〇年秋)を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 398p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750316413
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0021

出版社内容情報

戦時中、天皇裕仁の最も近くにいた当時の内大臣・木戸幸一の日記(『木戸幸一日記(下巻)』)をテキストに、日独伊三国同盟締結、そして日米開戦へと進む歴史の一大事を、天皇の役割に焦点をあわせ読み解いた、貴重な「黒羽史学」講義の記録。

まえがき
「黒羽史学」との出会い――その魅力[渡辺治]

1 『木戸幸一日記』とは何か
2 政治的回帰不能地点としての三国同盟
3 日本近代史における牧野伸顕
4 三国同盟調印までの抗争
5 木戸幸一の公私の人脈
6 日中戦争の泥沼化と対中工作
7 日本海軍と山本五十六 1
8 日本海軍と山本五十六 2
9 松岡外交の目論みの破綻

黒羽文庫について(付:黒羽清隆氏著書一覧)[田村貞雄]
あとがき

目次

『木戸幸一日記』とは何か
政治的回帰不能地点としての三国同盟
日本近代史における牧野伸顕
三国同盟調印までの抗争
木戸幸一の公私の人脈
日中戦争の泥沼化と対中工作
日本海軍と山本五十六
松岡外交の目論みの破綻

著者等紹介

黒羽清隆[クロハキヨタカ]
1934年2月25日東京都杉並区阿佐ヶ谷に生まれる。1952年3月東京都立武蔵ヶ丘高等学校卒業。1952年4月東京教育大学文学部史学科入学。1956年3月東京教育大学文学部史学科(日本史専攻)卒業。1956年4月東京都新宿区立東戸山中学校教諭。1961年4月東京都新宿区立四谷第一中学校教諭。1964年4月東京都立大学付属高等学校教諭。1969年4月NHK通信高校講座日本史(テレビ)担当(1979年3月まで)併任。1974年4月東京学芸大学付属高等学校教諭。1975年4月東京学芸大学教育学部非常勤講師(1977年3月まで)併任。1975年4月中央大学経済学部非常勤講師(1977年3月まで)併任。1979年4月静岡大学教育学部助教授。1981年4月静岡大学教職員組合執行委員長。1981年4月岡崎市史編纂委員。1981年5月静岡大学教育学部教授。1981年9月掛川市史編纂委員。1984年4月静岡大学教育学部教務副委員長(1985年3月まで)併任。1985年4月静岡県史編纂委員会近代史専門委員(1987年3月まで)併任。1987年6月19日逝去

池ヶ谷真仁[イケガヤマヒト]
1962年10月26日静岡県静岡市に生まれる。1981年3月静岡県立静岡西高等学校卒業。1981年4月静岡大学教育学部養護学校教員養成課程入学。1985年3月静岡大学教育学部養護学校教員養成課程卒業。1985年4月静岡大学大学院教育学研究科社会科教育専攻日本史専修入学。1988年3月静岡大学大学院教育学研究科社会科教育専攻日本史専修修了。1988年4月静岡市立西奈小学校講師。1989年4月愛知県私学豊川高等学校常勤講師。1995年4月愛知県私学豊川高等学校教諭
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

21
大学での講義の記録であり読み易い。戦争時の内大臣であり昭和天皇に最も近かった木戸幸一。木戸の日記を8年に渡り講義するが、途中逝去され完結はしていない。8年の講義でわずか半年の日記しか進まなかったほど一字一句懇切丁寧に解説されている。公爵伯爵などの説明から、日独伊三国同盟が戦争のガンとなった事、木戸と面会された方々の様子や社会背景など、戦争開戦に至る短期間をかなり煮詰めている。日米開戦を知る上で有益な書物。また課題図書として何作品か読むように進めているが、是非手に取ってみたい。「迷路」野上弥生子他 2016/07/10

ムカルナス

8
木戸日記を読むという静岡大学での講義の記録。日記の一言一句について著者の豊富な知識を元に時代背景や人物像などが語られており、当時の空気感、状況が判る良書だと思う。特に天皇と近衛文麿とのやりとり、松岡のクーダターともいえる外務省人事改革、山本五十六自殺説等が印象に残った。ただ1982年の講義の数か月の部分だけなので著者のまとまった見解はなく、またヴェノナ文書等アメリカ側の資料がない段階での日本からの視点のみの歴史認識であるのは残念。2019/06/30

新父帰る

4
ふと近所の古本屋で見つけた。これは驚きました。兎に角面白い。その博学才穎には正直舌を巻くが、底本は著者が大学で講義した記録。木戸日記をベースに話がどんどん広がる。広がる内容がまた、溜飲もの。新たな発見が随所にある。日下公人氏も指摘していたが、山本五十六は自殺したという根拠が、この本に詳しく書いてある。成る程納得。開戦前の昭和天皇と近衛との秘密話も初めて知った。地方大学の教授であった著者であるが、このような講義を受けられた学生は幸せである。正にこの著書は、当時の学生が録音したものから起した賜物。必読書だ。2019/06/09

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