出版社内容情報
貧困層や低所得者を対象とする小規模金融=マイクロファイナンスは,途上国の貧困緩和に有効なのか? グラミン銀行などの成功例をもとに,限界性も視野に入れつつ活用のための理論と方法を提示する。
第1部 開発援助とマイクロファイナンス
第1章 マイクロファイナンスとは何か?
第2章 開発援助の歴史とマイクロファイナンス
第3章 マイクロファイナンスをめぐる議論
第4章 マイクロファイナンス実施のための制度作り
第2部 事例研究
第5章 グラミン銀行と貧困緩和
第6章 グラミン銀行をめぐる一考察―農村インフォーマル金融との関連を中心に
第7章 マイクロファイナンスとNGO活動―シャプラニールの経験から
第8章 ボリヴィアのソリダリオ銀行(バンコ・ソル)―零細企業グループヘ無担保で融資する商業銀行
第9章 マラウィ農村基金
第10章 女性専門金融機関の意義と課題―インドSEWA協同組合銀行の事例から
第11章 マイクロクレジット:持続性と自主性―ネパールにおける農村女性向け生産融資プログラムと女性綿花生産者組合の経験から
第12章 米州開発銀行のマイクロファイナンスの活動と戦略
内容説明
本書の目的は、日本におけるマイクロファイナンスへの理解を深め、最低限の共通認識を作り出すことである。表面的な「成功物語」の氾濫に流されることなく、マイクロファイナンスの有効性と限界を踏まえ、より現実的な支援のあり方を選択していく材料を提供した。
目次
第1部 開発援助とマイクロファイナンス(マイクロファイナンスとは何か?;開発援助の歴史とマイクロファイナンス;マイクロファイナンスをめぐる議論;マイクロファイナンス実施のための制度作り)
第2部 事例研究(グラミン銀行と貧困緩和;グラミン銀行をめぐる一考察―農村インフォーマル金融との関連を中心に;マイクロファイナンスとNGO活動―シャプラニールの経験から;ボリヴィアのソリダリオ銀行(バンコ・ソル)―零細企業グループへ無担保で融資する商業銀行 ほか)