出版社内容情報
墳墓内の壁面等に画像を描いた壁画墓は、中国において前漢前期に築造が始まったものの、後漢末期以降は衰退していった。一方、魏晋十六国時代の間も周縁地域では築造が続いていた。本書ではとくに中国北部の壁画墓群に注目し、その図像の分析から映し出された政治・社会の動向を解き明かす。
魏晋十六国時代、中国北部地方では漢族だけではなく、匈奴・羌族・盧水胡・鮮卑等さまざまな非漢族が居住していた。複雑な民族居住状況のなかで、揺れ動く社会は壁画墓にいかに刻まれたのか。多数の図版をもとに、その実態を明らかにする。
【目次】
序 章
第1部 魏晋十六国時代の壁画墓の実態
第1章 遼陽と朝陽の壁画墓
第2章 河西の壁画墓
第2部 壁画墓画像にみられる魏晋十六国時代の諸民族の動向
第3章 遼東公孫氏政権と非漢族
第4章 朝陽の壁画墓と三燕の民族
第5章 壁画墓画像にみえる魏晋時代酒泉地域の漢族と非漢族
第6章 魏晋十六国時代における甘粛高台地域の民族状況
第3部 壁画墓に現れた魏晋十六国時代の中国北部社会
第7章 遼陽壁画墓にみられる遼東社会の一面
第8章 河西壁画墓に描かれた魏晋十六国時代の「塢」
第9章 苦水口1号墓・苦水口2号墓と魏晋時代の高台社会
第10章 甘粛高台出土描画?にみる五胡十六国時代河西社会の変動
第11章 酒泉小土山墓と魏晋十六国時代の河西
終 章
補 編 遼陽壁画墓の構造・画像一覧



