出版社内容情報
1999年、ブータンではテレビとインターネットが同時に解禁された。高く急峻な山がそびえたつ秘境の国で、どのような近代の情報化への道を辿っていったのだろうか。その足もとには、工業社会を経ずに、情報通信技術の普及が進んでいる、という特異性が広がっている。
グローバル化のなかに、ブータンの情報社会はどのように包摂され得るのか。そして、ブータンというローカルな地域で起きている現象に見られる、新しい情報社会のかたちとは。著者による約10年間のフィールドワークを経て、情報学的世界観や進化史観を背景に、ブータンのいまを見つめる。
内容説明
1999年、テレビとインターネットが同時に解禁されたブータン。その情報化の特異性には、工業化なき近代化が深く関わっている。グローバル化のなかに、ブータンの情報社会はどのように包摂され得るのか。情報学的世界観や進化史観を背景に、ブータンのいまを見つめる。
目次
第1部 ブータンの情報化過程の特異性を知る(ブータン王国について;ブータンにおける情報化の進展)
第2部 ブータンの情報社会を読み解くための枠組みを築く(情報と社会をめぐる学術史;情報学的世界観に基づく新しい情報社会;“情報生態系”モデルの構築)
第3部 ブータンの「新しい情報社会」を描く(ブータンの国家構造と地域ごとの情報環境;ブータンにおける社会的コミュニケーションの事例研究;“情報生態系”として観察されたブータン)
著者等紹介
藤原整[フジワラヒトシ]
1982年、東京生まれ。早稲田大学社会科学部卒業後、コナミ株式会社勤務を経て、早稲田大学社会科学研究科修士課程へ再入学。2012年、同博士後期課程に進学。2017年、博士(社会科学)の学位を取得。2018年から早稲田大学社会科学部講師を務め、現在は同大学先端社会科学研究所招聘研究員。専門は、地域研究、社会情報学、情報社会論、地域計画情報論。研究のかたわら、地域計画の現場にも携わっており、主な仕事には、宮城県気仙沼市階上地区における震災復興計画策定(2014年)、同地区まちづくり協議会アドバイザー(2013年~)、ブータン王国全国総合開発計画策定プロジェクト(2017年~2018年)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 競馬の経済学