出版社内容情報
村上春樹氏のインタビューを所収!
日本記者クラブ賞に輝いた文芸記者の著者が、動物を手がかりに村上文学の森に深く分け入る 。 デビュー作の『風の歌を聴け』から『猫を棄てる』までを貫く核心のテーマとは 。好評を博した新聞連載記事を大幅加筆した待望の決定版!
内容説明
日本記者クラブ賞に輝いた文芸記者の著者が、動物を手がかりに村上文学の森に分け入る。デビュー作の『風の歌を聴け』から『猫を棄てる』までを貫く核心のテーマとは。新聞連載記事を大幅加筆!!村上春樹氏のインタビューを所収!
目次
日本近代をめぐる冒険―羊
日本人の豊かな言語感覚―象
ほんの少し先に浮遊する「魂」―螢
貫く、神話的な世界―一角獣
魚系の名前で再生する―猫(その1)
成長示す、猫との会話能力―猫(その2)
動きに満ちた話し言葉―カンガルー
ブーメラン的な自己解体―カエル
人の命ずるままに動く―犬(その1)
この世に戻ってくる呪術的な力―犬(その2)〔ほか〕
著者等紹介
小山鉄郎[コヤマテツロウ]
1949年生まれ。群馬県出身。一橋大学経済学部卒。共同通信社編集委員・論説委員。73年同社に入社し、社会部を経て84年に文化部へ。村上春樹文学の解読などで文芸ジャーナリズムの可能性を広げたとして、2013年度日本記者クラブ賞を受賞。09年から白川静博士の業績を学ぶ同人会「白川静会」の事務局長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雲をみるひと
16
作品に登場する動物を介した村上春樹作品の解釈本。各作品を読んでいることが前提の構成。動物という少しトリッキーな視点ということもあり、村上春樹ファン向けという感じ。2021/03/02
m
3
ここまで真剣に村上春樹作品を読んだことがなかったので目から鱗だった。どの作品もメタファーが効いている。死と戦争と隣り合わせの世界。時代背景がわかればもっと楽しめそう。2021/04/27
ぱぴー
0
なんとか最後まで読み通したが、あまりよく分かりませんでした。強いて言えば、素人のカラオケバトル的なTV番組を観た後にカラオケに行きたくなるように、村上春樹の小説を読みたくなった。2021/03/26
Yasuyuki Kobayashi
0
村上春樹作品に登場する動物を取り上げながら、作品を掘り返していく論説。 村上主義者にとっては、もってこいのサブテキストである。2021/03/08
Joe
0
時々手を出したくなる、村上春樹の解説本。登場する動物からその比喩を読み良く切り口は斬新だった。ただ解釈の扉を開いたままにすることが村上作品を楽しむ秘訣だと思うので、こういった本はあくまで補助線の一つと割り切って概観するにとどめるのが良い。2020/12/21