出版社内容情報
歴史における「自由の移動」が、「国境を越える」という「不自由な移動」に変わりつつある。冷戦崩壊30年が経った今、「自国第一」が強調されるようになってきている。そのようななか、移民や外国人労働者がどのような状況に置かれ、いかなる改善が必要なのか。また、先住民族の権利はどのように守られるべきか。国境を越える最近の動きや権利保障の議論を取り上げる。
内容説明
「新たな壁」の時代の人権保障とは。冷戦後の国境の垣根を低くする流れが、逆流する今。難民、外国人労働者は、どのような状況に置かれているのか。一方、先住民族の権利はどのように守られていくべきか。
目次
依頼論文(インド・アッサム州における人の移動と人権保障―全国市民登録簿(NRC)更新問題を中心に
先住民族の国境を越えた連帯―2005年北欧サーミ条約案の意義と直面する困難性
カナダ・トロント市の聖域政策)
投稿論文(対人地雷・クラスター爆弾禁止条約の非原加盟国に対する影響の考察―人道規範は軍事安全保障の論理を越えたのか;民主化支援の今日的課題―市民社会スペースの制約の問題を中心に;セミパラチンスク地区に居住する子どもとその保護者の核実験に対する認識について)
書評(法と力の二律背反を超えて―西平等『法と力―戦間期国際秩序思想の系譜』名古屋大学出版会、2018年)
日本平和学会の研究会活動