近代日本の国家政治―ナショナリズムと歴史認識

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  • サイズ B6判/ページ数 375,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784657150134
  • NDC分類 319.1
  • Cコード C0031

内容説明

戦後70年に問う―。“やむなく機先を制す”自衛という美名のもとにアジア各地への侵略をくりかえした日本。その時、為政者・知識人・民衆は何を考え、どう行動したのか。350点にも及ぶ文献・史資料に残された当事者の発言をもとに構築された、もう一つの日本政治史。

目次

第1章 ナショナリズム・歴史認識問題・国家理性とデーモン(ナショナリズム;歴史認識問題 ほか)
第2章 指導者の特性―陸奥宗光から東條英機まで(佐久間象山と吉田松陰の危機意識;西郷隆盛と征韓論 ほか)
第3章 知識人の諸類型―福沢諭吉から近代の超克論者まで(日清戦争と福沢諭吉の望外の幸せ;対露危機感とナショナリズム―『石光真清の手記』 ほか)
第4章 知識人の陥穽―三木清・尾崎秀実・大川周明(盧溝橋事件と近衛内閣の三つの声明;近衛文麿 ほか)
第5章 民衆―軍隊と遺書(開戦の日―詩人と大政翼賛会;軍隊と兵士―火野葦平・伊藤桂一・古山高麗雄 ほか)

著者等紹介

堀真清[ホリマキヨ]
早稲田大学大学院政治学研究科教授。1946年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。西南学院大学法学部長、ケンブリッジ大学客員教授、オックスフォード大学交換研究員などを歴任。専攻は日本政治史。小野梓学術賞(1974年)、政治研究桜田会特別功労賞(2009年)、大隈記念学術記念賞(2009年)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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masabi

11
為政者・知識人・民衆の発言をもとに当事者が戦争と戦争へと至る道をどう考えたかを推し測り、日本政治史を再構成する。日本は開国以来、指導者の戦争指導は"やむなく機先を制す"との考えから積極的な開戦ではないかのような外観を作り出し、意思決定したために、責任の所在が曖昧になったのではないかと考えた。また、大方の人々が国内外の民衆を人と思わないような病理的なナショナリズムに覆われたことも戦争を後押しした。植民地での虐待、虐殺や兵士が消耗品であるかのような無謀な軍事作戦がそれだ。2016/01/24

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