内容説明
被災者の「日常」を再建し、人々の権利・主体性を大切にしつつ、長期にわたる復興政策を正しくつくりあげるために不可欠の共通理解を探る。経済学・政治学をはじめ、現代の哲学・思想の原点に遡って徹底的に考える。
目次
第1章 危機対応のための公共的選択の課題―“次善”の経済政策の構想と実装(危機対応のための公共的機構の課題―東日本大震災の教訓;社会的選択機構の設計と実装―標準的理論の点検作業;“最善”の性急な追求よりも“改善”の段階的な模索を;被災地を訪ねて考えたこと)
第2章 政策決定の前提を疑え―復興政策の評価における価値基準(市場崩壊を生き残る倫理;政策評価の観点・情報的基礎・価値基準;功利主義の展開;復興政策を評価し選ぶための基準)
第3章 復興を支援することは、なぜ正しいのか―哲学・思想の先駆者に学ぶ(問いの構図;不運と不正義のあいだ―シュクラーの問題提起をめぐって;状況vs選択?―ロールズと「運の平等主義」について;憐れみか同情か―アーレントの感情論を手がかりに)
著者等紹介
鈴村興太郎[スズムラコウタロウ]
早稲田大学政治経済学術院教授。専攻は経済学(公共哲学)
須賀晃一[スガコウイチ]
早稲田大学政治経済学術院教授。専攻は経済学(社会的選択理論)
河野勝[コウノマサル]
早稲田大学政治経済学術院教授。専攻は政治学(比較政治学・日本政治論)
金慧[キムヘイ]
早稲田大学政治経済学術院助手。専攻は政治学(政治理論・政治思想史)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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小鈴
りなりー