内容説明
伊達政宗が送り出した外交使節である慶長遣欧使節(1613~1620年)がマドリッドからローマに至る際、通訳兼折衝役として使節に同行したイタリア人、シピオーネ・アマーティ(Scipione Amati)の日本像について分析。イタリアのコロンナ文書館での新発見史料を読み解き、日欧交流史におけるあらたな歴史的視点を明らかにする。
目次
第1章 コロンナ家と天正・慶長遣欧使節(コロンナ家の日本関連情報収集;贖宥状と海外布教)
第2章 アマーティと慶長遣欧使節(新出史料に見るアマーティの人物像とその役割;『遣欧使節記』(1615年)の成立史)
第3章 アマーティ著「日本略記」(手稿)の成立史(「日本略記」の典拠;ルイス・デ・グスマン著『東方伝道史』(1601年)との関係)
第4章 アマーティの政治思想と日本情報(「日本略記」に見るバロック期キリスト教政治神学;アマーティの日本像―ジョヴァンニ・ボテーロとの比較を通して)
著者等紹介
小川仁[オガワヒトシ]
宮城県出身。2003年慶應義塾大学文学部史学科西洋史専攻卒業。2005年京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程入学。2010~2011年イタリア政府給費学生としてローマ大学ラ・サピエンツァに留学。2017年京都大学大学院人間・環境学研究科にて博士号(人間環境学)取得。現在、関西大学アジア・オープン・リサーチセンター博士研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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