内容説明
人災・天災が続いた鎌倉時代、僧の立場から善政理念を掲げ、政治と宗教の問題を論じた日蓮聖人の代表的著作『立正安国論』。現存する唯一の真蹟の写真に、翻刻・読下し・著者による写真観想を添え、歴史学的視点を交えた丁寧な解説と意訳をまとめた画期的1冊。呈上750周年を前に新たに読み直される。
目次
第1章 続出する災難を見すえる(本文編;解説編)
第2章 経典は語る受難の預言(本文編;解説編)
第3章 浄土教の信仰と世上の転変(本文編;解説編)
第4章 仏法の守護と殺生の戒律(本文編;解説編)
第5章 地上に現われる永遠の仏国土(本文編;解説編)
著者等紹介
中尾堯[ナカオタカシ]
1931年広島県生まれ。1957年立正大学大学院修士課程修了。1974年文学博士(東京教育大学)。1979年立正大学文学部教授。現在、立正大学名誉教授・日本古文書学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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がんぞ
2
安国論上呈の1260年は朝鮮王が引きこもり「一切経印刻」の仏教頼みも空しく敗色濃厚。やがて王子を人質に日本侵攻の準備をさせられる。江華島周囲水域さえ越えられなかったのだから日本海を渡ってくることはないと幕府は判断していたか?/蒙古の国書が届いたのは1268年、日蓮は「予言的中」と喧伝し信者も増えただろう/翌年、有力御家人の求めに応じて聖人自ら筆写したものが現在唯一の真蹟本とであり、最大のパトロン富木常忍居宅のちに中山法華経寺となって、そこに滅後に寄贈された/雄渾な独自の筆致、法然の選澤集を「撰擇集」と誤記2024/01/21
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