内容説明
ゆずはは、6年生の2学期、田舎の小学校に転校した。わずか9名のクラスなのに、いじめっ子、いじめられっ子がいる。家族経営の小さなスーパーは、地域のリゾート開発計画によって、存続のピンチ。ゆずはは「どうにかしたい!」と悩みながらも、いじめ問題や過疎問題に立ち向かう。小学校生活最後の奮闘ぶりを、明るくさわやかに描く物語。
著者等紹介
黒野伸一[クロノシンイチ]
神奈川県生まれ。2006年『ア・ハッピーファミリー』で小学館主催の第1回「きらら」文学賞を受賞しデビュー
佐竹美保[サタケミホ]
挿絵画家として、SF、ファンタジーなどの分野で多くの作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雪丸 風人
13
爽快にして痛快な一冊ですね。子ども同士のトラブルを描きながら、過疎地の現実まで伝えてくれる逸品でした。主人公は小学六年生。都会では目立たなかった彼女が、引っ越し先の田舎で頼られる存在になり、自分らしい正義感を発揮していじめに立ち向かいます。がんばる主人公に味方が増えていく展開。熱いですね。聞き上手なおばあちゃんの役どころも良く、知恵袋のようなこのご婦人の言葉には、ぜひ注目して欲しいところ。『いじめ防止対策推進法』を父親が嚙み砕いて説明するくだりもあって勉強になりましたよ。(対象年齢は10歳半以上かな?)2023/09/16
ゆき
1
小6ジョシの主人公目線で男子からのくだらない子どもじみたイジメがちょっとずつ心にダメージを受けて蓄積していくのをリアルに感じられる。結局いじめの張本人も兄からのパワハラでストレス発散してたのね、的な終わりだったけどそれにしても最後にぎゃふん!といった展開があれば痛快だったけどなぁ!田舎の開発も悪いことばかりではない的な大人な事情を絡ませたのは面白い展開でしたし、現実に即していてストンと納得できたかな。安易に開発反対!の方向にいかなくてよかった。2024/07/11
ICHI (atomic)
0
初作家。 東京で銀行マンだったお父さんが、おじいちゃんの遺言で、田舎に引っ越してきた。 小学6年生は9人。地元で有名な社長の息子、そいつがいじめっ子なんだ! 明確な解決法はないが、子供向けの物語として良かった。そして読みやすい。それが一番!2023/11/10
すもも
0
面白かった。東京から過疎地区に引っ越した小6の黒木ゆずは。彼女の目線で語られる学校のいじめ問題と地域開発による立ち退き問題、と言うと重いテーマのようだが、ゆずはのさっぱりとした語り口で読みやすかった。2023/11/08
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- 和書
- あの世で罰を受けるほど