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出版社内容情報
詩、戯曲、小説、童話…多岐にわたって名作を遺したオスカー・ワイルド。そのユニークな物語性のふくよかさが伝わる、魅力的な五編を厳選して新訳でお届けする。ユーモラスだったり切なかったり…作品ごとの味わいが深く残る。
著者等紹介
ワイルド,オスカー[ワイルド,オスカー] [Wilde,Oscar Fingal O’Flahertie Wills]
1854年アイルランド・ダブリンに生まれる。19世紀末の耽美主義文学の代表的存在。詩人・小説家・劇作家として多彩な文筆活動で名声を得る。講演の名手としても知られ、社交界の花形であった。1900年没
金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年岡山市に生まれる。法政大学教授・翻訳家。訳書は600冊近く。ほかエッセイ、日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本 忠臣蔵』など
ヨシタケシンスケ[ヨシタケシンスケ]
1973年神奈川県に生まれる。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。『りんごかもしれない』で産経児童出版文化賞美術賞などを『もうぬげない』でボローニャ・ラガッツィ賞特別賞などを『つまんない つまんない』でニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
113
このシリーズのオスカー・ワイルドの作品集で5つの短編が収められています。表題作は子供のころに読んで、感動しましたが、今回も金原さんの訳で印象に残りました。小さいときはこの作家についてはあまり知らずにアンデルセンあたりではないかと思っていました。「ドリアン・グレイの肖像」を読んでいますが、それと同じような感じを受けるのが「アーサー・サヴィル卿の犯罪」で未読でしたが楽しめました。2024/03/16
yumiha
48
誌友さんの「原作は全然イメージ違う。相当皮肉が効いていて、かなりキリスト教的道徳が濃くて驚いた」というレビューに、ええっ⁉と私も驚いた。読み進めて納得。ツバメが南の国(エジプトだということ、本書で初めて知った)へ行かなかった理由も初めて知った。「わがままな巨人」の小さな男の子の正体を匂わせていたのも、やっと気づいた。初読だった「カンダヴィル家の幽霊」「アーサーヴィル卿の犯罪」は、面白かった。アメリカはともかく英国をデスっている箇所など、やはりアイルランド出身の作者だからだろうと深読みしてしまった。2023/04/20
びぃごろ
21
オスカー・ワイルドは耽美主義文学。「幸せな王子」は幼い頃読んだ記憶あり。今読むとまた違った印象で王子とツバメ以外の人物に目が向く。「わがままな巨人」わかりやすい道徳的な話「ナイチンゲールとバラの花」これも幸せな王子系であった。無償の精神を持ち、奉仕することは尊いようで、果たしてコトはそれで解決するもんじゃないぞと。さらにシビアな結末だった。「カンタヴィル家の幽霊」現代的な面白い作品。「アーサー・サヴィル卿の犯罪ー義務とは」手相観の占いに支配され、自ら殺人計画を立て実行するとは。何ともはや(--〆)2022/08/04
ムーミン2号
19
世界ショートセレクションの20巻目。「幸せな王子」「わがままな巨人」「ナイチンゲールとバラの花」「カンタヴィル家の幽霊」「アーサー・サヴィル卿の犯罪-義務とは」の5編が収められていて、前半3つはいわゆる童話である。何度か読んだ「幸せな王子」(「幸福な王子」という訳もある)はこんなお話だっけ? と忘れかけていたので読み返せてよかった。後半2つがワタシには面白かったが、年齢によって興味がわくお話は別なんだろうと思う。金原さんによる新訳も読み易い。2022/02/23
おはなし会 芽ぶっく
17
世界ショートセレクションの新刊。以前5年生にシリーズの1部を紹介したので未読の本を読んでます。オスカー・ワイルドのおはなしは『幸せな王子』しか知らなくて、読めて面白かったです。童話というより大人向けな2編がより面白く感じました。(大人だから?)『 幸せな王子 / わがままな巨人 / ナイチンゲールとバラの花 / カンタヴィル家の幽霊 / アーサー・サヴィル卿の犯罪 』2022/03/20