内容説明
切っても切れないくされ縁?さわやか爆笑コメディー。
著者等紹介
瀬尾まいこ[セオマイコ]
1974年大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒業。2001年「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年、単行本『卵の緒』(マガジンハウス)でデビュー。2005年『幸福な食卓』(講談社)で吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
248
いい話だなあ、いい兄弟だなあ。アリさんはすっかり脇役だったけど。2012/06/05
よこしま
230
最初に感じたこと、森絵都さんの『カラフル』となんとなく似ているのかなと。離れてみることで、仲の悪かった兄弟が、自分や相手、周囲のことが見えてきて成長する姿は勉強になりました。兄のヘイスケが東京に出るまで、孤独を味わいつづけていた苦しさ。弟のコウスケが、自分が店を継ぐものだと思い続けての高校卒業手前に、親父さんに却下されて初めて戸惑う姿。東京と大阪の違いを出しているけれど、一例であって場所や人とか問わないものなんだなと。入れ替わりで大阪に帰ってきたヘイスケへに親父さんの「はよ手伝え」の一言、泣けますね。2015/01/04
風眠
205
切なくておかしくて時々ポロリな大阪人情青春物語、かなぁ。テンポがよくてとても面白い。子どもの頃から大阪人らしくないクールな兄、一方弟は要領がよくてノリがいいコテコテの大阪人。そんな兄弟を取り巻く家族や店の常連さん達の、心の深いところに隠れて見えていなかった愛情がラストで繋がったところに、じんとさせられた。自分は認められていないと回り道をしても、やっぱりここしかないと戻ってくるまでの時間が、男子には必要なんだな、たぶん。人生の道は日常の中にあるもので、決して特別なものではないと気付かされる、体温のある物語。2012/05/12
パフちゃん@かのん変更
195
ヘイスケもコウスケもいい奴だ。結局、長男が後を継いで、次男が出ることになるのかな。あるいは二人とも店を継ぐとか暖簾分けするとか。自分勝手のように思われてきた長男は意外に家に愛着があり料理も好きだったことがはっきりして良かった。二人の仲も良くなってきたし。瀬尾さんの本にはホント善人しか出てきませんね。2013/05/19
のり
161
クールで立ち振舞いが器用、そして繊細な長男・ヘイスケとイケイケな猪突猛進型の次男・コウスケ。二人の性格は正反対。普段、会話らしきものがなかった二人。兄が大阪から東京へ出て行った事で色々変化が…男兄弟なんて、そんなものだと思う。けど、やっぱり兄弟だね。根っこは似てる。「テル子」の件は良かったし、何といっても親父の心美眼には、参りました。封筒の中身しかり、この親父の作った中華料理が食べたい。それにしても、瀬尾さんの作品には、いつも癒してもらえる。(^o^)2017/03/25
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