出版社内容情報
こえおあどの森には変わった家があり、それぞれ変わった住人が住んでいる。ある日スッキッパー少年の家に固いかたい“ポアポア”の実が届いた。どうやって食べるか森じゅうのみんなが知恵をしぼってためしますが…。
野間児童文芸賞(第33回)、全国学校図書館協議会選定図書
小学中学年から
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
53
「祝喜寿」の内緒話みたいな近刊を読んだので。「こそあど」はこれ一冊しか持っていないのだけれど、大好きな最初のお話。表紙の冴えない顔した少年。お話が始まっても、無口だし無表情だし、森の気の良い住人たちが「スキッパー、あの子は・・」と心配するほど全然元気でも溌溂でもない。そんな彼の元に旅行中の養い親から届いた不思議な木の実。美味しいらしいけど食べ方がわからない。森の皆が協力しようとするほどに気後れしちゃうスキッパーだけど。あ、外に出た。しゃべった。あ、笑った。彼の小さな勇気を一緒に自分の勇気にしたくなる。良作2024/09/26
takaC
47
こそあどの森の物語シリーズ①を図書館から借りてきてさっそく読んだ。登場人物背景や、ウニマル・ポットの家・ビンの家・ふたごの家の説明図なども載っているので、②以降より前に読んだ方がいいね。2012/09/16
ぶんこ
46
引きこもりのスキッパーにバーバから不思議な木の実「ポアポア」が届く。雪がしみて読めなくなった料理法を求めて外に出始めたスキッパー。他人と話す事が苦手だったのが、ご近所さんを訪ね歩くうちに自然と話せるようになっていきます。バーバさんが、スキッパーの事を考えて、わざと外にでるように考えたのかなと思いましたが、違ったようです。それでも結果オーライ。誰かが訪ねてこないかと待ちわびるスキッパーが可愛い。訪ねる家がそれぞれ個性的でイラストを見るのが楽しかったです。2017/12/31
くぅ
46
まだ寒いうちに。花粉は舞ってきているけれど、本格的に花が咲き誇る春が訪れる前に。雪景色から春の訪れとともに幸せが到来する児童書を。主人公のスキッパーが少しずつ少しずつ殻を破っていく様子がまさに芽吹き。そんなストーリーもさることながら…この本は何と言っても挿絵の勝利。この挿絵をみたら、みんなドキドキするし、こそあどの森に、誰かのお家に、住んでみたくなるのでは?私が住むならトワイエさんのお家。バーバさんが言うように”望んだことが叶うとき人は不便なんて考えないんだよ”です。水、汲みに行きます、私(笑)2017/03/03
Rosemary*
41
娘が、小学校の時に揃えたシリーズ第一巻。博物学者の、バーバさんに引き取られ、こそあどの森のウニマルで暮らすスキッパー少年。普段誰とも交流がなく過ごしてきた彼は話すことも笑うことも苦手です。ある時南の島へ旅に出ているバーバさんから所々読めなくなった手紙と不思議な木の実が届いたことにより、村の人びととぎこちなく付き合いが、始まります。とても固いポアポアの実の料理法を皆で知恵を絞るうちスキッパーの心の変化と共に木の実にも変化が…じんわり心温まる物語。挿絵やそれぞれの家の見取り図もたのしめます。2014/06/08
-
- 和書
- モニタールーム 角川文庫