内容説明
昭和55年11月29日の朝。東京に近い新興住宅街に住む主婦は、チャイムの音で玄関に出た。パシャマ姿の、隣の家の次男坊が立っていた。「親父とおふくろが大変なんです。血だらけになって…」20歳の青年はなぜ、バットを握ったのか。
目次
第1章 発覚
第2章 私刑
第3章 時代
第4章 家出
第5章 浪人
第6章 殺意
第7章 凶行
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
日の丸タック
21
もう40年以上前の事件だ! 多感な時期に音楽として「黙ってみてて」(少年と金属バット)screenの曲を聴き、曲の衝撃と共に詩に心揺さぶられた記憶が鮮明に蘇る。 ごく普通の、どこにでもいる少年の起こした、衝撃的事件!決して我々の側とは相入れない世界の人間の起こした事件でない事がお大きな衝撃だった。 恰も特別なことのようにセンセーショナルに書き立てるマスコミ。特別な少年が特別な環境で育ち起こした事件として対岸の火事で終わりたい一般大衆。 この本の佐瀬稔氏の洞察と切り込みは秀逸! 現代病理を40年前に抉った。2021/04/11
浅野 勝人
1
今日の深夜、読破。事件があったのは1980年だから僕は小学生でした。当時のこの事件の記憶はあまりない。最後の解説で見沢知廉の本に書いてあったことを思い出した。 この事件、どこの家庭でも起こり得る事件だと思う。浪人生、浪人生を持つ親双方に問題があったと思うのだ。 本当に教育って難しいね。2017/01/15
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