出版社内容情報
大型古墳が密集する埼玉古墳群の中でも最大の大きさを誇る二子山古墳。近年の発掘調査により、六世紀の継体朝期と重なるこの古墳の重要性が注目されている。遠戚から王位についた継体の王権は、地方豪族といかなる関係を築いたのか。東海・畿内・九州の情勢や、磐井の乱・武蔵国造の乱なども視野に検討。埼玉二子山古墳をキーに動乱期の実像に迫る。
内容説明
埼玉古墳群最大の二子山古墳は、近年の発掘調査により、六世紀の継体朝期と重なる重要性が注目されている。東海・畿内・九州の情勢と磐井の乱なども視野に検討。埼玉二子山古墳をキーに動乱期における日本の実像に迫る。
目次
プロローグ 激動の継体朝を東から見る
第1部 埼玉二子山古墳の調査と歴史的意義(埼玉二子山古墳の意義;六世紀の葬送儀礼用土器様式と埼玉二子山古墳;埼玉二子山古墳の墳丘と武蔵国造)
第2部 継体大王と地方豪族たち(継体大王墓・今城塚古墳の実像;継夫山古墳と東海古墳時代社会;継体期前後の北部九州と岩戸山古墳;六世紀前半の倭王権と東国豪族;古墳からみた継体期前後の東国像)
第3部 特別史跡埼玉古墳群シンポジウム〔総合討議〕六世紀の東国史と埼玉古墳群
著者等紹介
若狭徹[ワカサトオル]
1962年長野県で生まれ、群馬県で育つ。現在、明治大学文学部専任教授、博士(史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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埼玉二子山古墳の調査:前方後円墳 武蔵国造 埴輪文化 葬送儀礼 地方豪族 墳丘構造 考古学的意義 出土品と考古学的成果:須恵器 形象埴輪 副葬品 土器生産 儀礼的配置 祭祀遺物 文化的特徴 王権と地方豪族の関係:継体大王 中央集権 地方支配 権力構造 地域統治 政治的変遷 豪族の影響 武蔵国造の乱と影響:笠原直使主 小杵対立 王権介入 政権安定 地域政治 国造職争い 社会的影響 埼玉古墳群の位置づけ:稲荷山古墳 将軍山古墳 地域連携 文化交流 歴史的背景 王権との関係 遺跡研究2025/03/05
ナオ
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二子山古墳の調査により、武蔵国造の乱との関連が明らかに。東国における国造制の成立を遡らせる見解に至る。2025/02/15