出版社内容情報
明君と知られた父光政と比較され、「不学文盲短才」ときびしい評価を受けてきた岡山藩池田家の二代目当主。だが実際は、父の成果を引き継ぎながら、大規模新田の開発、閑谷学校の整備、後楽園の造営など優れた事蹟もある。度重なる洪水・飢饉、財政難にも苦しみながら、時代に呼応した統治をすすめた人物像を、社会の変化とともに明らかにする一冊。
内容説明
明君と知られた父光政と比較され、きびしい評価を受けてきた岡山藩池田家の二代目当主。だが実際は、大規模新田の開発や、閑谷学校の整備、後楽園の造営などの事蹟もある。時代に呼応した統治をすすめた人物像に迫る。
目次
第1章 家督相続以前
第2章 洪水・飢饉との闘い
第3章 光政の死と「改革」の継続
第4章 「改革」の光と影
第5章 元禄時代
第6章 残された日々
第7章 綱政にとっての家族と芸能
著者等紹介
倉地克直[クラチカツナオ]
1949年、愛知県に生まれる。1977年、京都大学大学院文学研究科国史学専攻博士課程単位取得退学。現在、岡山大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アメヲトコ
8
光政に続いて同じく倉地氏による評伝。能と女性が大好きで子供は69歳のときまで総勢50人以上! そんな逸話もあって光政と比較して暗愚とこき下ろされることが多い綱政について、史料にもとづいて藩主としての実像を丁寧に検討しています。この時期は天災が相次ぎ財政は火の車、緊縮につぐ緊縮で何とか危機を乗り切ろうとする藩政の舵取りはなかなかに苦労多かったろうなと思わされます。2019/12/08
コーリー
1
池田綱政は「明君」として知られる岡山藩主池田光政の長男として生まれた。綱政は藩主として生きることを運命付けられていた。綱政の藩主としての治世は、元禄時代とほぼ重なっている。本書は綱政の治績を明らかにすることを通じて、彼がその時代をどう生きたかを描く。綱政は、偉大な父と比較されるためか、低い評価を与えられることもあった。本書では綱政の治績について丁寧に記述されており、綱政がいかに池田家当主および岡山藩主としての自身の役割を全うしたのかを知ることができた。2019/10/23
fukusukeroku
0
池田家のこと調べているので為になった。2019/11/14