内容説明
一九世紀後半の横浜に一〇年余り駐留したイギリス・フランスの軍隊―。急変する国際関係のもとで、外国軍隊が与えた影響とは。欧米間の牽制と協調、日本側の不信と友好関係が渦巻く明治維新史を“地球規模”で読み解く。
目次
1 一九世紀後半、幕末開港と横浜居留地から見た国際空間(「東洋のマルセイユ」(横浜)港が変わる―国際兵器取引市場と外国商人
英仏軍の横浜上陸と山手“占領”―植民地兵も動員 ほか)
2 史上最初の対欧米国際戦争―横浜は“下関戦争”への出撃・補給基地(アームストロング砲と長州藩の応戦―「敗戦条約」と彦島保障占領問題;「植物地化の危機」について―「軍事的プレゼンス」の役割)
3 下関海峡と対馬海峡―日本近海で、また“クリミヤ戦争”か(対馬事件とは…―露・英両帝国の対立;氷雪の沿海州から外洋を望む三つの窓―対馬海峡は東シナ海への通路)
4 戊辰戦争は日本の“南北戦争”―横浜‐箱館‐新潟の各港を結ぶ「点と線」(諸藩洋式兵器の質と量―東奔西走の密貿易商「平松武兵衛(H・スネル)」
“謎のドイツ人(R.ガルトネル)”―内乱の「蝦夷島」(北海道)を“開拓”)
5 明治新政府と横浜英仏駐屯軍の撤退―なにが残ったか(幕府とフランス兵制―薩摩藩軍隊のモデルは英駐屯軍;普仏戦争と兵部省―兵制のゆくえ ほか)
著者等紹介
石塚裕道[イシズカヒロミチ]
1929年、東京都に生まれる。1953年、東京大学文学部国史(日本史)学科卒業。現在、東京都立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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