東語西話―室町文化寸描

東語西話―室町文化寸描

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784642074285
  • NDC分類 210.46
  • Cコード C1021

内容説明

徳利二つを足元に一つを枕に、一つを手に握って死ぬと言った公家がいた。養子先から出家して廷臣社会に出人りし、美濃と京都を往還、遣明船に便乗して巨利を得た自在の生涯。歴史に埋もれた人の伝記が蘇える。中世の「石の発見」系譜など禅宗史話三篇とあわせて、時代の細部に予感された個人と集団の現在を読も取る歴史の愉しみがここにある

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

7
4篇の論考を収めるが、「江南院龍霄」といふ評伝が大半を占める。甘露寺親長の子で、一時万里小路家を継ぎながら突如出家し、以後、公家社会のしがらみから半ば解放された立場で戦国期を生きた人物が主人公である。美濃と京都を往復し、或いは堺や明へも行き、文芸・芸能のサロンの常連であつた人物の、戦国期ならではのありやうを読み解くもので、史料編纂所の教員としての強みを生かした充実した評伝である。他の禅林の文化・文芸についての論考は、かなり専門的で、いずれ丁寧に再読してみたい。2022/12/02

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2
万里小路春房を中心に応仁の乱直後の公家社会を記した話がメイン。中世公家社会が好きな自分としてはかなり楽しめたのだが、出典がほぼ親長卿記などの公家日記に頼っているせいか、話が小さな事実の羅列を連ねて展開していくため、興味がない部分はやや退屈という感があった。2015/05/04

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