内容説明
日本ではけっして報道されないこれが中国の真実!!河南省ニセ政府設立事件、上海福喜期限切れ肉事件、周永康汚職事件、浙江省「愛人契約書」強要事件、汚水遊泳後遺症、母乳健康法事件、山東省死体密売事件…など徹底解説!
目次
第1章 虚飾に踊らされる中国(お騒がせセレブ・郭美美事件;デマ事件と少数民族問題 ほか)
第2章 根深い幹部汚職の実態(重慶市幹部セックスビデオ流出事件;令計画息子の交通事故 ほか)
第3章 おさまらない民衆の不安(山西省連続爆破事件;香港民主化デモ ほか)
第4章 軽んじられる人命(山西省男児両目くりぬき事件;韓国海洋警察官刺殺事件 ほか)
著者等紹介
富坂聰[トミサカサトシ]
1964年、愛知県生まれ。北京大学中文系に留学したのち、週刊誌記者などを経てフリージャーナリストとなる。94年、『龍の伝人たち』で21世紀国際ノンフィクション大賞(現・小学館ノンフィクション大賞)優秀賞を受賞。新聞・雑誌の執筆や、テレビのコメンテーターとしても活躍。2014年4月より拓殖大学海外事情研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
29
本に書かれているのは氷山の一角であり、あまりにも尋常ではない事件が多いために知られていない事件がまだまだあると思う。タイトルに末路とあるが、まだまだこれからだ。この国の先はまったくわからないなー。 2015/03/13
GEO(ジオ)
4
中国で近年になって起こった(日本ではあまり触れられない)ニュースを紹介していく本。香港の雨傘革命に上海福喜食品の事件、中国セレブ・郭美美による一連の騒動や、子供達を狙った臓器売買や人身売買、日本の領海に侵入して漁を行う中国漁船に「報復社会」をキーワードに行われる各種様々な事件など、取り扱っているニュースは実に多岐にわたり、かつ、いずれも我々日本人を驚かせるものばかり。しかし、なかには日本人もこれらの事件を笑ってばかりいられないんじゃないかと思えるものもあり、心配になるものあった。非常に面白い本。2015/02/02
GEO(ジオ)
3
再読。極端から極端へ。そんな表現をしたくなるほど大きなギャップを抱えた国・中国。非常に子供たちを大事にする一面を持つと同時に非常に子供たちに冷淡な一面を持つという記述に色々考えさせられてしまった。2015/04/28
キャッツアイ
3
モラルが欠除し、金銭感覚のみに秀でた社会のままでは、未来がないことに中国の民衆がいつか目覚めてくれると期待します。2015/03/24
keepfine
2
本書で特に目を引いたのは、習近平による汚職撲滅運動である。「ハエも虎も叩く」と言うスタンスで、それまで不可侵とされた聖域を打ち破った。中国においては別格の扱いとされた人民解放軍、その中でも本流に位置づけられる陸軍の党中央軍事委員会の前職出席が逮捕された。汚職摘発の原動力となっているのは習近平体制のもとで進められている密告奨励である。年に約190万件に上る密告の背後には、賄賂で「濡れ手に粟」の官僚に対する大衆の怒りと嫉妬がある。習近平による強権体制はポピュリズムと表裏だ。2020/10/24